149. 恋を知っても ページ7
慌てて去っていくAの後ろ姿を見届けた後、轟は女子生徒に疑いの目を向けた。
轟「アンタ……水無月に何した？」
「何もしてないわ。轟君と話がしたいから早く帰ってって言ったの」
そんなことが嘘だということは、轟はすぐに分かった。
だが、そんなことで時間を取っててもしょうがない。
轟「で、本題はなんだよ？」
少しイラつきながら、轟は女子生徒に尋ねた。
早く話を終わらせて、Aのことを追いかけたかったのだ。
女子生徒は、待ってましたとばかりに微笑んだ。
「まず先に自己紹介。私は普通科の操裁舞音。
轟君、単刀直入に言うね。私と付き合ってくれない？」
轟は首を傾げた。
唐突にこの人は何を言い出すんだろう、そんな表情だ。
轟「付き合うってどこにだ？」
操「そっちじゃないわよ」
恋を知っても、こういう勘違いまではなくならないようだ。
付き合って、と聞くとどうしても用事に付き合うほうだと思ってしまうのだ。
操「じゃあ、言い方を変えるわ。私と恋人になってくれない？」
轟「……は？」
今度こそ轟は、話の趣旨を理解した。
しかし、なぜ急にそんなことを言い出すのか？
轟は疑問に思いながら、思わず声が漏れてしまった。
今初めて会って、どんな人か分からないまま恋人になる、なんてこと出来るのだろうか？
Aとだって、まだちゃんと出来ていないというのに。
轟「……悪い。俺、今そういうこと考えられるほど余裕ねえ」
操「あら、じゃあさっきの女の子は、あなたの何なの？」
しつこいというか、目ざといというか……。
彼女は、轟が断っても引くつもりはないようだ。
まためんどくさい人に絡まれたもんだ。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
操裁舞音(そうさい まいん)
普通科 個性:式神
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 214人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
轟推し - とても感動して、目から涙がこぼれました。これからも、がんばってください！ (2020年5月9日 3時) (
レス) id: 465ea38479 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 続きがとても気になる!!!! 更新頑張ってください! 楽しみにしてます。 (2019年8月22日 11時) (レス) id: 0dcad5eff6 (このIDを非表示/違反報告)
のまーん(プロフ) - きゃーっ！キマシタワー！破壊力パネェ！ (2019年8月19日 19時) (レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
日向夏 - 轟くんカッコいい！いつもドキドキしながら読ませていただいてます。毎日更新ありがとうございます！これからも頑張ってください。応援しています。 (2019年8月12日 22時) (レス) id: 687d110e3e (このIDを非表示/違反報告)
漓娜(プロフ) - ああ、、、好き… (2019年8月10日 2時) (レス) id: 47b69fc756 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
