176. 盲目なヒーロー ページ34
能切はおそらく、Aにヒーローになりたいなら自分のことを助けて欲しいと言ったのだろう。
それは、個性が発現してから誰にも必要とされず、それでもヒーローになりたいと抗ってきたAがやりたかったことだった。
でも、それはヒーローになるための道でも、カップルのすることでもない。
ヒーローは、誰かの言いなりになるわけではない。
誰かの危機を助け、人々の安全を守る職業。
Aはきっと、それを誰にも教えて貰えないまま今まで来てしまったのだろう。
ヒーローになろうと盲目になってしまっている。
それは、誰かが正さなくてはならない。
轟「水無月、少し話さねえか？」
轟が聞くと、Aは何か迷いがあるらしく、目を泳がせている。
時間が無い……。
もし、あの後能切が轟を追いかけていたら、いずれ教室に来てしまう。
それよりも前に、2人きりになれる場所で、轟は話がしたかった。
轟「悪い、時間がねえ」
轟は、Aの手首を掴むと、無理矢理引っ張って教室から出ていった。
Aは、驚きつつも、そのまま黙って轟に引っばられていった。
┈┈┈┈┈┈┈ ❁ ❁ ❁ ┈┈┈┈┈┈┈┈
Aが連れてこられたのは、屋上だった。
勢いのままに引っ張ってきてしまった轟は、どう話しかけようか言葉に詰まった。
能切に見つかる前に、Aに言いたいことは言わなくてはならない。
それは分かっているのに、言葉がなかなか見つからない。
どうしようかと轟の顔が悔しそうに歪んだ時だった。
貴「轟君……私、もう行かないと……」
心配そうに携帯を握りしめるA。
おそらく、向こうから来いと連絡があったのだろう。
なんの疑いもなく、従順にしているAを見て、轟はパッと口を開いた。
轟「行くな！」
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轟推し - とても感動して、目から涙がこぼれました。これからも、がんばってください！ (2020年5月9日 3時) (
レス) id: 465ea38479 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 続きがとても気になる!!!! 更新頑張ってください! 楽しみにしてます。 (2019年8月22日 11時) (レス) id: 0dcad5eff6 (このIDを非表示/違反報告)
のまーん(プロフ) - きゃーっ！キマシタワー！破壊力パネェ！ (2019年8月19日 19時) (レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
日向夏 - 轟くんカッコいい！いつもドキドキしながら読ませていただいてます。毎日更新ありがとうございます！これからも頑張ってください。応援しています。 (2019年8月12日 22時) (レス) id: 687d110e3e (このIDを非表示/違反報告)
漓娜(プロフ) - ああ、、、好き… (2019年8月10日 2時) (レス) id: 47b69fc756 (このIDを非表示/違反報告)
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