155. 後悔と呼び名の帰り道 ページ13
Aが能切について行って帰ってしまった後、轟は2人を追いかけようと鞄を引っ掴んだ。
ドアの方へかけていくと、目の前には操裁が立っていた。
しかし、轟はそこに気を配る余裕はなかった。
轟「どけ！」
普段の穏やかな表情からは想像もつかないような、冷たい視線に操裁は1度身じろいだ。
しかし、すぐに態勢を立て直すと、脇を通る轟の腕を掴んだ。
ガクン、と体が後ろに引き戻され、轟は驚いて後ろを振り返った。
そして、自分の腕を掴む操裁に気づくと、困惑したように眉を寄せる。
しかし、操裁はそれに気づいてるのか気づいてないのか、ニッコリ微笑みを浮かべた。
操「どうかしたの？一緒に帰ろうって言ったのに」
残念そうに口を尖らせながら、操裁は自分のポケットに手を忍ばせた。
そこからチラッと見えたのは、この間見たものと同じ色の髪の毛。
脅しか……。
卑怯な手だが、従わなければAに危害が及ぶ。
轟の顔が悔しげに歪んだ。
今は大人しくしているしかない。
どこかのタイミングで食い止めるにしても。
轟は、諦めて体から力を抜いた。
轟「分かった……帰るぞ」
自分の作戦通りになった操裁は、一瞬ニヤリと笑うと、轟の腕に自分の腕を絡ませた。
操「じゃあ、帰ろっか！焦凍くん！」
突然の名前呼びに、轟は目を見開いた。
轟「名前……」
操「別にいいじゃん、付き合ってるんだし」
その子に名前を呼ばれた途端、轟は別の意味でショックを受けた。
今までAと仮カップルとしてやってきたが、お互い名前呼びをしたことは1度もなかったのだ。
いや、恋を知るための作戦で行動することがメインだったからか、そこまで頭が回らなかった。
轟は、その場で顔を覆いたくなった。
1番最初に名前を呼ばれるのは、Aが良かったな、と。
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轟推し - とても感動して、目から涙がこぼれました。これからも、がんばってください！ (2020年5月9日 3時) (
レス) id: 465ea38479 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 続きがとても気になる!!!! 更新頑張ってください! 楽しみにしてます。 (2019年8月22日 11時) (レス) id: 0dcad5eff6 (このIDを非表示/違反報告)
のまーん(プロフ) - きゃーっ！キマシタワー！破壊力パネェ！ (2019年8月19日 19時) (レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
日向夏 - 轟くんカッコいい！いつもドキドキしながら読ませていただいてます。毎日更新ありがとうございます！これからも頑張ってください。応援しています。 (2019年8月12日 22時) (レス) id: 687d110e3e (このIDを非表示/違反報告)
漓娜(プロフ) - ああ、、、好き… (2019年8月10日 2時) (レス) id: 47b69fc756 (このIDを非表示/違反報告)
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