445. 人間関係に詳しい ページ45
黒「大体、そんなことするやつじゃないってのは、あくまで客観的な見方だ。お前から見たAの印象がそうなだけあって、実際にAがそうだという確証はないわけ。
それは、誰でもそうだぜ。人の考えってのは、コロコロ変わっちまうんだから。
人間ってのは、人を信じると同時に疑う生き物だ。どんなに良い奴がいようと、完全に信じ切られるやつってのはそう多くないだろうよ」
凄い正論……。
金田一の意見ももちろん私からしたら凄かったんだけど、クロの方が何枚も上手だった。
しかし、クロはそこでフワッと表情を和らげ、いつものニヤッとした笑みに戻る。
黒「まあ、俺も今回のことはAが何かしたなんて思っちゃいないさ。散々言ったが、信頼関係ってのは生きてく上で大事なことだからな。少なくとも俺は、Aのことを信じてる」
こちらを見たクロは、優しい目をしていた。
それで私は、やっとホッとしたんだ。
やっぱり、クロはいろいろ知ってる。
研磨もそうだけど、この2人は特に人間関係のことに詳しいんだな。
黒「まあ、さっきのは忠告程度に理解してくれ。それより、今の話に戻るぞ。分かってると思うけどな、さっきの2人の話聞いてた。で、原因云々の前にまずはこれを片付けるのが先だ」
クロは、水道の方へと歩み寄り、粉が捨てられているところを見て顔を顰めた。
黒「こりゃひでえな。捨てるのもったいねえよ。スポドリの粉だって安くねえってのに……」
クロの目の前にあるダストシュートの周りには、粉が飛び散っていた。
水道の方のは拭いてなんとかなるけど、こっちのことはまったく考えていなかった。
床に零れてる粉は、ティッシュで取ればいいのだろうか？
それとも雑巾？
首を傾げていると、「よし」と呟いてクロが戻ってきた。
黒「じゃ、皆が戻ってくる前に片付けちまうか。早くやろうぜ」
そう言い、雑巾を探すクロの袖を私は慌てて掴んだ。
貴「待って」
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すいま - さすが。おつよい。 (2020年11月26日 3時) (
レス) id: cbeac085fa (このIDを非表示/違反報告)
なな - 私くれはさんの小説大好きだよ！！！だからこれからも頑張って！！ (2020年10月18日 21時) (レス) id: 260f58deaf (このIDを非表示/違反報告)
游 - 最近忙しくて、コメントできてなくてすみません…。もう１年たったんですね！！早かった…。今も昔も、変わらず大好きです。応援してます！ (2019年7月31日 20時) (レス) id: be253de246 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーや(プロフ) - 1年おめでとうございます!!これから鈍感少女シリーズ楽しみにしてます!更新頑張ってください!! (2019年7月20日 20時) (レス) id: 2f26a9a0e1 (このIDを非表示/違反報告)
うどん - 面白すぎて一気読みしました！荒らしにめげないその精神がすごいと思います！これからも頑張ってください！ (2019年6月30日 15時) (レス) id: d635d54193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれは*
| 作成日時：2019年6月14日 19時
