417. マジのホラー ページ17
澤村side
土下座をしていた2人をなんとか立たせ、ドン引きしていた演劇部にも軽く頭を下げてゴールを目指す。
俺の隣にいる2人はまだ怖いらしく、ブルブル震えている。
この2人を一緒にさせたのは良くなかったか。
いや、逆に俺が違うチームで、ここに木兎とか及川がいた方が心配だ。
自分のことに精一杯で、2人の手綱をちゃん握れないだろうしな。
しばらく歩くと、やっとゴールが見えてきた。
木「お、戻ってきたな、Dチーム」
白「1年2人、死にかけてるね〜」
ニヤニヤ半分のやつらが何人かいるが、俺は構ってられなかった。
この距離を歩くのなんて、30分もかからないはずなのに、1時間くらい歩いたような気がする。
谷「さ、澤村さん、すみませんでした。ご迷惑をおかけしました」
日「俺も、すみませんでした!」
澤「ああ、別に大丈夫だ。お疲れ」
俺の疲れた顔を見たのか、やっちゃんと日向に謝られた。
まあ、曲者揃いの1年だけど、結構楽しいしな。
2人は一礼すると、清水や木兎のところへと行ってしまった。
それにしても、なんか人数少ないような感じするな。
澤「なあ、木兎。これで全員か?」
木「ん?……あ!」
葉「なんだよ、急に?」
突然大声を上げた木兎の隣で木葉がうるさそうに顔を顰めた。
木「田中と山本!あいつらまだ戻ってきてねえぞ!」
葉「あ……確かに」
田中と山本って、あの似てるコンビがか?←
事情を詳しく聞くと、Aチームの木兎と山本が演劇部員から逃げてきてCチームと合流し、帰り道の挟み撃ちで田中と山本が囮になって逃げてきたらしい。
木「なあ、澤村!どっかで2人見なかったか?」
澤「いや……」
思い出してみても、2人はどこにもいなかった気がする。
葉「これ、もしかしてマジのホラーなんじゃ……」
木「やめろよ、木葉!」
聞けば、Aチームの残りの金田一と渡もまだ帰ってきていないらしい。
広い森ではあるけど、道は1本しかないし、茂みの奥にいるのは演劇部員だけだ。
襲われる心配もなければ、学校の敷地内だから見つからないこともないだろう。
結局、白福が慌てる木兎と木葉を宥め、後輩2人が戻らないことを心配してる松川と一緒に、皆が戻ってきたら行方不明者を探すことになった。
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すいま - さすが。おつよい。 (2020年11月26日 3時) (レス) id: cbeac085fa (このIDを非表示/違反報告)
なな - 私くれはさんの小説大好きだよ!!!だからこれからも頑張って!! (2020年10月18日 21時) (レス) id: 260f58deaf (このIDを非表示/違反報告)
游 - 最近忙しくて、コメントできてなくてすみません…。もう1年たったんですね!!早かった…。今も昔も、変わらず大好きです。応援してます! (2019年7月31日 20時) (レス) id: be253de246 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーや(プロフ) - 1年おめでとうございます!!これから鈍感少女シリーズ楽しみにしてます!更新頑張ってください!! (2019年7月20日 20時) (レス) id: 2f26a9a0e1 (このIDを非表示/違反報告)
うどん - 面白すぎて一気読みしました!荒らしにめげないその精神がすごいと思います!これからも頑張ってください! (2019年6月30日 15時) (レス) id: d635d54193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くれは* | 作成日時:2019年6月14日 19時