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410. なんか、すまん ページ10

澤村side


ようやく折り返し地点まで辿り着き、もう後は戻るだけ。

演劇部を恐れるあまり攻撃しかねない1年2人は、自分の目の届くところを歩かせ、その後ろを梟谷の2人が続く。

幼稚園児の引率をしてる気分だ。

すると、ドドドドドという地鳴りにも似た音がどこからともなく聞こえてきた。

それだけで1年2人は「ひえっ」と悲鳴を上げている。


小「お、おい、後ろ!」


小見の声が聞こえて、嫌な予感がしつつも振り向くと、「怖い」としか言えないお面を被った演劇部員がコチラに走ってくるのが見えた。


日谷「ぎゃあああああああああ!!」

澤「あ、お前ら!」


あのお面を見た途端、日向とやっちゃんは一目散にゴールの方へと駆け出してしまった。

確かにあれは、今まで冷静でいられた俺でもキツいが……。

2人に続く形で、俺たちも追っ手から逃げる。

何より、あの2人を野放しにしておくのは何かと心配だ。

すると、また「ぎゃああああ」と2人の叫び声が聞こえた。

言わんこっちゃない。

走るスピードを上げてしばらくすると、地面に座り込んでいる日向とやっちゃん、その目の前に立ち塞がる後ろのお面と同じものを被った演劇部員がいた。

挟み撃ちか……こりゃ、怖いわ。


小「ちょ、澤村。どうすればいいんだ、これ?」

澤「俺もわからん……」


前と後ろにいる演劇部員が、ジリジリと俺たちに近づいてくる。

これは……怖い上に捕まったらどうなるんだ?

日向とやっちゃんのことを気にしてる場合じゃない。

俺らも自分のことに精一杯だ。

その時だった。


谷「ひいいいいいい、許してください!私を食べてもおいしくないです!」

日「バ、バレーボールあげるんで、命だけはああああああ!」


突然、演劇部員の前で土下座をし始めた2人。

流石にここで土下座はいろいろまずいんだが……。

演劇部員もこれは想定外だったらしく、しどろもどろになっている。

それに気づかず、2人はただただ頭を下げ続けていた。

なんか……すまん、演劇部。

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すいま - さすが。おつよい。 (2020年11月26日 3時) (レス) id: cbeac085fa (このIDを非表示/違反報告)
なな - 私くれはさんの小説大好きだよ!!!だからこれからも頑張って!! (2020年10月18日 21時) (レス) id: 260f58deaf (このIDを非表示/違反報告)
- 最近忙しくて、コメントできてなくてすみません…。もう1年たったんですね!!早かった…。今も昔も、変わらず大好きです。応援してます! (2019年7月31日 20時) (レス) id: be253de246 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーや(プロフ) - 1年おめでとうございます!!これから鈍感少女シリーズ楽しみにしてます!更新頑張ってください!! (2019年7月20日 20時) (レス) id: 2f26a9a0e1 (このIDを非表示/違反報告)
うどん - 面白すぎて一気読みしました!荒らしにめげないその精神がすごいと思います!これからも頑張ってください! (2019年6月30日 15時) (レス) id: d635d54193 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くれは* | 作成日時:2019年6月14日 19時

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