「愛」ってなんですか!?【轟焦凍】 (ページ7)

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101. 気弱な君ページ7

突然光出した轟に、目を細めるA。

すると、徐々に光が消えていき、光から目を手で遮っている轟が姿を現した。

……小さくなった轟が。

貴「と、轟君……？」

訳が分からずその場で固まっているAを、上目遣いで見る轟。

轟「おねーちゃん、だあれ？」

貴「か……可愛い!!」

ギューっと、Aは轟に抱きついた。

いつものキリッとした表情の轟はいなく、大きな瞳にぷにぷにした頬、ゆるやかな表情の今の姿は可愛い以外に言い様がなかったのだ。

緑「あれ、水無月さん？」

轟に抱きつき、頬擦りをしているAの後ろから、緑谷、飯田、麗日が登校してきた。

飯「今日は1人なのか、水無月君？」

麗「わっ、この頭ってもしかして……」

前方に回った麗日が、Aの腕の中にいる紅白頭に気づいた。

その驚く声を聞いた麗日に続いて、緑谷と飯田も前に回る。

緑「え……もしかして、轟君？」

飯「小さくなってしまったのか!?」

2人の声に、轟がこちらを振り返った。

轟「おにーちゃんたち、だあれ？なんで僕の名前知ってるの？」

怯えたようにAの制服をぎゅっと掴む轟。

いつもの轟からは想像もつかないほど、子どもの轟は気弱だ。

麗「でも、どうして急に……？」

緑「誰かの個性かな？急にこうなることってないと思うんだ。水無月さん、轟君、今日A組以外の人と接触した？」

緑谷に聞かれ、Aは思い出したように頷いた。

貴「小さくなる前に、人が轟君にぶつかっていったよ！」

緑「じゃあ多分、その人の個性だ」

飯「取り敢えず、相澤先生に相談しよう」

飯田の提案にAは頷き、轟を抱き上げると緑谷たちと職員室へ向かった。