「愛」ってなんですか!?【轟焦凍】 (ページ36)

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130. 2人の意思表示ページ36

轟が幼児から戻った次の週。

Aは放課後、轟の部屋へと行くことになっていた。

と言っても、峰田の1件があってから、Aが1人で男子棟に行くのは禁止されることになってしまったため、共同スペースでの待ち合わせだ。

すると、同じ共同スペースにいた峰田や上鳴たちが、何やら笑い声を交えながら話しているのが見えた。

峰「女子の胸って、揉むとでかくなるって知ってたか？」

峰田の発言でさらに盛り上がる男子たち。

Aは思わず自分の胸を見てしまった。

痩せているわけでもないのに、胸は全然成長してくれない。

でも、ここで峰田の言っていたことをやるのは気が引けるし、自分でやるのも抵抗があった。

他の人に揉んでもらう？でも誰に？

どうしようかとAが首を傾げていた時だった。

轟「水無月、悪い。遅くなった」

共同スペースに轟が到着した。

轟の声で、上鳴や峰田も轟とAの存在に気づいた。

上「なんだ、2人とも？これからデートか？」

冷やかすようにニヤリと笑った上鳴の横では、峰田がゲス顔で轟を睨んでいる。

貴「ううん。これから轟君の部屋で勉強するの！約束したんだよねー」

ねー、とニッコリ笑うAに、轟もいつものポーカーフェイスで頷いた。

上「お家デートかよ。まあ、お互い頑張れよ」

2人とも、上鳴に頷いた。

Aは、勉強頑張るという意思表示。

対して轟は、Aとの時間を楽しむという意思。

同じ行動なのに、2人とも違う意味で頷いてることに気づいた上鳴は1人、男子棟へと向かう轟とAの背中を苦笑しながら見送った。