「愛」ってなんですか!?【轟焦凍】 (ページ20)

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114. 轟の地雷ページ20

轟の本日2回目の抵抗だった。

轟「僕、個性の特訓なんてしたくない！お父さんみたいな人になりたくない！」

小さく縮こまっている轟を見て、Aはしまったと思った。

個性の特訓は轟にとって、完全に地雷になっていたのだ。

轟「お父さんが言ったの？おねーちゃん、お父さんと知り合いなの？」

轟は、怖がってAから距離をとり、後退りをし始める。

Aは、今まで懐いてくれていた轟を裏切ってしまったような気持ちになった。

言わなければ良かった……。

もっと違う嘘をつけば良かった……。

でも、話してしまったものはしょうがない。

Aは、轟に向かって両腕を広げた。

貴「轟君、大丈夫だよ。私たちは、無理矢理特訓させたりなんてしない。
私ね、親に個性の使い方を教えてもらえなくて、1人でずっと練習してたの。いろんな練習方法を試して、自分に合った方法を見つけていった。
轟君には、轟君のやり方があるでしょ？だから、一緒に見つけていこうよ」

すると、轟はおそるおそる顔を上げた。

轟「……ほんと？僕のこと、怒鳴らない？」

貴「怒鳴らないよ」

轟「キツくない？」

貴「キツくないよ。楽しい方法を探そう」

ニコッと笑いかけると、轟はようやくAの方へと歩いてきた。

そして、Aにぎゅっと抱きついたのだ。

轟「手振り払っちゃってごめんなさい。僕、おねーちゃんと頑張ってみる」