【HQ】それは席替えから始まった【岩泉一】

April.7 ページ8

待ちに待った昼休み。


私は弁当を片手に岩泉の机に軽く腰掛けた。


岩「おい、座んな」

貴「減るもんじゃないし、いいじゃん」

岩「女子がそんなことするかよ、普通」

貴「岩泉、オカンかよ」

岩「あ"!?」


おー、相変わらず素敵な怒り顔だこと。


その時、


キャーーーーーーーー♡♡♡


突然聞こえた女子の悲鳴に、ビビった。


貴「何、ゴキブリでも出た？」

岩「いや、多分アイツだろ」


アイツって……その及川って人？

え、女子がここまで騒ぐほど人気なの？アイドルかよ。


「いっわちゃーん！迎えに来たよー！」


教室のドアから顔を覗かせたのは、ジャ○ーズも真っ青のイケメン。

普段イケメンとか興味無いし、唾吐きかけてやりたいレベルに好きじゃないけど(性格大体クソだから)、これはガチのイケメンだった。

普通にかっこいい……。



貴「岩泉、これがあの及川？」

「ちょ、これって。
君、初対面で随分失礼じゃない？」


なんか、話し方おネエっぽくない？

いつも岩泉と話してるからかな、すっごい話し方が女子っぽく聞こえるんだけど。


岩「そうだ。コイツが及川徹。一応、バレー部の主将だ」


えっ！コイツが!?

正直言って、岩泉の方が向いてると思ったのは私だけ？


及「さっきから、何の話？」

岩「コイツが及川のこと知らないって言うから、見せてやっただけだよ」

及「へえ、それは珍しいね。大抵の女子は、皆及川さんのこと覚えてくのに」


え？

今、この人なんて言った？

何、この人、ナルシスト？

これは……残念イケメンって奴か……。

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