【HQ】鈍感少女番外編6 (ページ25)

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そうだ、兵庫に行こう 23 ページ25

その後は、もう無我夢中で試合形式の練習を見ていた。

侑さんと治さんが凄いのは分かってたけど、尾白さんのスパイクも迫力ある。

多分、ハジメよりもパワーあるな……木兎さんくらい？

角名さんのスパイクも凄かった。

ブロックに対して、ほぼ横から打ってるんだもん。

身体の柔軟どうなってるんだろう……？

稲荷崎、選手の性格も個性が強いけど、プレーもだいぶ個性が強い。

そんなスパイカーたちを使いこなす侑さんは本当に凄いと思った。

私、今まで出会った化け物プレイヤーの中で、セッターは3人目かも。

スパイカーはとにかく威力が凄いイメージだけど、セッターはスパイカーを活かすテクニックにおいて、凄い人が多い。

これも何かの縁かな……。

そう思った時、突然身体がブルっと震えた。

え、なんだろう？悪寒？

幽霊かなんかいるのかな？

首を傾げつつも、トイレに行きたくなって瑜伽さんに声をかけてから体育館を出た。

試合の続きが早く見たくて、急いで用を足す。

バッと勢いよくトイレのドアを開けると、そこには1人の女の子が立っていた。

びっくりした……一瞬、幽霊なんじゃないかって本気で思っちゃった。

でも、よくよく見ればオシャレした普通の女の子。

多分、ギャラリーで観戦していた子かな？

あの子もトイレに行きたいのかな？

そんなことをぼんやり考えながら、女の子の脇を通ろうとした時だった。

突然、バシャッと水が跳ねる音がして、気づけば私は顔から水を被っていた。