【HQ】鈍感少女番外編6 (ページ23)

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そうだ、兵庫に行こう 21 ページ23

「瑜伽ちゃん、久しぶりやな！そっちの子は……誰や？」

「アランさん、お久しぶりです。こっちは、一緒に来た若葉Aさん」

「は、初めまして、若葉Aです」

尾白さんが大きな声を出したおかげで、みんながわらわらと集まってくる。

大耳さん、銀島さん、角名さん、赤木さん……。

みんな、優しそうな人ばかりだ。

なんでも、侑さんのサーブを見ていた時から気づいてたらしいんだけど、声をかける機会を見失っていたらしい。

侑さんたちとずっと喋ってたからな……。

「おーい、そろそろ試合形式で練習始めるって！」

他の部員の声がして、私はハッとした。

そうだ、みんなはここに練習しに来たんだった。

「すみません、お邪魔してしまって！」

「構わへんよ。侑も治も、準備運動になったみたいやしな」

北さんがそう言った瞬間、ビクッと双子の背筋が伸びる。

なんだろう、双子のところだけ空気が引き締まったような気がする。

多分、そうさせたのは北さんなんだろうけど。

言葉に圧があったもん。

今んとこ優しそうな人だけど、実はスパルタなのかもしれない。

やっぱり、烏野の主将さんみたいだな……。

ぼーっとそれを見ているうちに、稲荷崎の部員たちはどんどん準備を始めていた。

私たち、ここにいていいのかな？

私たちが体育館に入るときも、侑さんが応援するならギャラリーに行けとかなんとかって言ってたし……。