【HQ】鈍感少女番外編6 (ページ13)

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そうだ、兵庫に行こう 11 ページ13

わーわーと2人の男子生徒が、私たちの目の前で騒いでいた。

怒鳴り声とか苦手だから、ちょっとここにいたくないかも……。

自分が怒られているわけじゃないのに、怖いと思ってしまう。

「お前ら、何してんねん？」

すると、今度は2人の間に更に新しく人が割り込んできた。

喧嘩している2人よりは、身長が低い。

でも、私よりは全然大きいし、なんというか妙に貫禄があるような気がする。

そう、烏野の主将の……澤村さんみたいな。

その人が来た瞬間、喧嘩していた2人はそのままの状態でフリーズした。

「来客の前で失礼やろ」

あまり多くは話さないし、怒鳴っているわけじゃないのに、声に感情があまり乗っていないせいか、ちょっと怖い。

「北さん！お久しぶりです！」

まるで双子が叱られるのを阻止するかのように、瑜伽さんが話しかけた。

この人、北さんって人なのかな？

チラッとこっちを見たその北さんは、瑜伽さんと目が合うと大きな瞳を更に丸くした。

「瑜伽さん、久しぶりやな。遊びに来たんか？」

「まあ、そんなところです」

えへへ、と笑う瑜伽さんは、なんだか年相応に見えた。

こっちにいる時は、ずっと大人びた表情をしてたから。

なんか、こうして見ると同い年の実感が湧くかも。

「そうや！北さん、北さん、あの子覚えてます？」

突然思い出したかのように北さんに話しかけた金髪の子が、私を指さした。

えっ、私……？