【HQ】鈍感少女番外編6 (ページ36)

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岩ちゃんの夏休み 4 ページ36

それから1ヶ月後。

ハジメは本当にアメリカに行ってしまった。

ハジメのお母さんと空港まで見送りに行ったけど、ハジメは不安な表情なんて一切見せずに行ってしまった。

怖くないんだな……海外なんて、言葉も通じなければ頼れる人もいないのに。

でも、海外に行くからって必死に英語の勉強をしていたのは知ってる。

夜中に偶然目が覚めると、まだハジメの部屋は電気がついていたから。

遅くまで、頑張っていたんだよね。

だから余計に、行かないでとは言えなかった。

寂しくなるけど、数日後には帰ってくるだろうし。

徹は多分会えるのは何年後かになっちゃうけど、ハジメは何も何年も会えないわけじゃないんだ。

あまりネガティブに考えないようにしなくちゃ。

「さあ、今日からはAちゃんと私の女子2人ね。何か一緒にやってみない？」

ハジメが搭乗してすぐ、ハジメのお母さんにそう聞かれた。

正直、ハジメのお母さんとの距離はハジメがいなくても、もう変わらないと思う。

昔なら多分、慌てちゃってたけど。

そういうところも、この1年で私が成長したところだ。

でも、そうだな……料理はしてみたいかも。

バレー部でドリンクを作っているうちに、料理にも実は興味があった。

部活で忙しくてそれどころじゃなかったけど、お盆中の今は学校自体が休みだし、私もすることがない。

せっかくだから、ハジメのお母さんに料理を教わって、帰ってきたハジメをびっくりさせちゃおっと！