そうだ、兵庫に行こう 18 ページ20
「おう!なんなら、今から見せたる!」
目をキラキラさせた侑さんが、コートへと走っていく。
あ、私まだ靴脱いでなかった……。
宮城を出る前から、瑜伽さんにバレーしているところを見に行くから部屋履きを持ってきてと言われていた。
だから、いつも部活で履いているシューズを持ってきていた。
玄関へと回り、靴を履き替えてから体育館へともう一度顔を覗かせれば、まだ目をキラキラさせたままの侑さんと目が合った。
すごく嬉しそう……。
年上だけど、ちょっと可愛いかも……。
「若葉さん、行くで!ちゃんと見ててな」
そう言い、侑さんはコート外から強烈なジャンプサーブを決めた。
徹が春高予選でやっていたサーブと比べれば威力はもう少し小さいけど、コントロールがえげつない。
コートに置かれたペットボトルに1発で当ててしまうなんて……。
すると、もう一度侑さんがサーブを決める。
今度は、さっきのジャンプサーブと比べれば、威力は半減してる。
でも、ボールの軌道がどこか不自然だった。
これってもしかして……ジャンプフローターサーブ?
両方出来るなんて、スゴすぎる!
どっちかがめちゃくちゃ出来るっていうわけじゃなくて、両方ともサーブのクオリティが高い。
これ、実際に試合したら、すごく厄介だな。
どっちのサーブが来るか、直前まで分からないってことでしょ?
ジャンプサーブは基本みんな後ろの方で待機するけど、フローターサーブは前に来ることがよくあるから、レシーブの陣形組みづらそう……。
13人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ