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そうだ、兵庫に行こう 16 ページ18

「サム、1人の見せ場ないやん。俺はあるけど!」


そう言って、金髪の人はまた笑い出す。

あ、そういうことか。

速攻はセッターとスパイカー、2人いないと成り立たない。

いくらスパイカーの方が目立つといえど、あの変人速攻はセッターにも注目がいく。

多分、この茶髪の人は自分1人の見せ場を私に聞いてきたんだろうな。


「ご、ごめんなさい!その……」

「2人とも、ええ加減にせえ。すまんな、悪気はないねん」


慌てて謝った後でなんて言うか迷っていると、北さんが怒ってくれた。

謝られたけど、北さんは悪くないし、金髪の人と茶髪の人が悪いとも思ってないからな……なんて言えばいいんだろう?


「あ、えっと、取り敢えず自己紹介してもらってもいいですか?若葉さん、誰が誰だか知らないので」

「おお、そうやな。侑、治、お前ら先に挨拶せえ。すまんな、俺はOBやねん」


あ、そうだったんだ……。

でも、瑜伽さんと接点があって春高にも出てたってなると、去年の3年生なのかな?

ハジメたちと同い年ってこと?

すると、侑、治と呼ばれた2人が前に出てきた。

あ、さっきの双子か……。


「俺が、高校ナンバーワンセッターの宮侑や。よろしくな」


得意げに自己紹介をした金髪の人もとい宮侑さん。

ナンバーワンセッターっていう言葉に、一瞬ある人が浮かんだけど、頭の隅に置いておく。

そっか、この人セッターだったんだ。

セッターで尚且つ殺人サーブを打つ……どうしよう、ますます似てる。

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作者名:くれは* | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年12月3日 19時

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