9. 松川一静 2 ページ11
しばらくジトーと見ていた松川は、はあ、と大きなため息を吐くと、自分の靴と靴下を脱ぎ始めた。
も、もしかして、ほぼ強制的に私に触れと……?
私が思いっきり警戒していると、松川は床に座って自分の足を触り始めた。
……あれ?
松「時間ねえし、お前男子の足触るの嫌だろ?だから、自分でやるしかない」
フニフニと足を触り、時折「いっ!」と顔をしかめる松川を見て、私は自分のしたことを恥じた。
慌てて私も松川の隣に座り、靴下を脱ぐ。
足をフニフニ触ってみるが、自分でやるとやはり、手加減してしまうようだ。
もっと強く、と頭では分かっていても、手はそうしてくれない。
どこを触っても痛くなく、試行錯誤していると、いつの間にか松川がこちらをじっと見つめていることに気づいた。
貴「な、何……?」
松「いや、思ったんだけどさ、足ツボマッサージって言っても、気持ちいいところと痛いところって人それぞれじゃね?」
貴「あ……」
確かに、松川の言う通りだ。
足ツボは人それぞれ効く場所が違う。
つまり、凡人受けする足ツボマッサージを会得するのは無理なわけで……。
貴「……もう、諦めようか?」
松「ダメだ、負けたらそこで試合終了だ」
貴「某テニス選手が言いそうなセリフを真顔&棒読みで言うアンタが試合終了だよ……」
一切表情変えないで言うから、逆にホラーだよ。
松川、良い奴だけど顔たまに怖いしな……。
松「お前、今失礼なこと考えた?」
貴「え、なんで分かるの?」
もはや、松川サイコパス説出てくるよ?
何しても松川だからで通せそうだもん。
松「……俺の読心術」
貴「嘘だね!読心術は魔女でも出来ないって言ってたもん!」
松「誰がだよ」
冷静につっこまれたが気にしない。
だって本当に誰かが言ってたもん!
読心術はマジで難しいから魔女にも出来ないんだよーみたいな(?)
松川が人差し指を唇に当てた姿にドキッとしたわけではない、断じて。
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つばき - やべえツッコミどころしかねぇwwwwアカン、やばい笑いすぎておかしくなるwwwwもう、すごい。才能ですね。やばいわ。 (2021年2月6日 8時) (レス) id: 7e989e701c (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - 私だったらたちの悪いいたずらを仕掛けてきた青葉の方々腹パンしますよヒロインちゃん優しすぎて惚れた (2019年11月12日 22時) (レス) id: 3ba5823a10 (このIDを非表示/違反報告)
ルピ(プロフ) - わぁおまさかの鈍感少女書いてる人やった笑 貴方の書く作品大好きです!今回のも楽しかったです!! (2019年7月30日 1時) (レス) id: ccfdad7a33 (このIDを非表示/違反報告)
シェルファ(プロフ) - Bad endに見せかけてのveryvery Happy endでしたね笑 とても面白かったです!!また他の学校で書くなら、次は梟谷がいいです!!完結おめでとうございます:) (2019年7月29日 23時) (レス) id: ed405ee373 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 鈍感少女vsから!きましたよ!!記念すべき1コメ!これからも応援してますー! (2019年7月11日 20時) (レス) id: a9559ca502 (このIDを非表示/違反報告)
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