事故 ページ30
はぁって小さくため息をつくと
後ろから手が伸びてきた
っえ？！
「ちゃんと見とけよ
お前レベルにするから」
「はぃ」
近い近い近い
ソファに座っての体勢だし私を挟んでの
体制だからほぼ体が密着しちゃってますけど！！！泣
体を挟まれて
「ここ、ほらこうだろ」
「え？あ、はぃ」
「んで、ここはこっちでやんのよ」
「はぃ、あ、すごい」
「だろ？」
こんなおかしな状況なのに
ドキドキしてるはずなのに
やっぱり部長の作業は目からウロコ
「部長すごぃ」
「や、お前が出来なすぎなんだろ
あー手いてぇ」
そりゃそうだよその体勢キツいはず
部長、退きましょうか！？
って言おうとした瞬間
肩にだるんって顎をのせる
ぇえーーー？？
これは流石にやばくないですか？！
息を吸うだけの微々たる動作で
頬が当りそう
忘れてたドキドキはいとも簡単に戻ってきた！
心臓が、壊れそう..
好きだからとかじゃない！
それでもこんなにドキドキしちゃうとか
飢えてんの？私
耐え切れず近くてダメです！！
そう言おうとうっかり振り向いた瞬間
部長もおなじタイミングで
「な、早いだろ？」
って横を向く
だから....
私達は
愛のないキスをしてしまった
そうこれは事故
未然に防げたのにもかかわらず
そうしなかった私のミス
顔はきっとゆでダコのようだろう
真っ赤なトマトちゃんとかそんな可愛い例えいりません。
熱くて熱くて
ぶっーーーっと黒い墨をはいてしまいそうな茹でダコ
「ご、ごめんなさい」
「はっ。お前顔っ」
「分かってます！！」
慌てて、両手で顔を覆った
キスの1つや2つ
なんなの。
いっつか大人の体だし？
キスなんてしまくったし
や、しまくったっていうのは変だけどっ！
「初めてのキスは緊張しますよ！！！」
「ちょ、逆ギレかよ、」
「自分にデス！」
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作者名：さわ
| 作成日時：2016年10月4日 23時
