今日:30 hit、昨日:13 hit、合計:1,918,779 hit
小｜中｜大
時間稼ぎ ページ17
フワッと体が揺れてエレベーターが止まる
扉があくと
薄暗い間接照明のフロアー
「部長？」
「なに」
「お好み焼き？ですか？」
全然そんな感じしない
わたしの今までいったことのある
じゅーじゅー音のするモクモクの煙が立ちのぼる
お好み焼き屋さんと全然イメージが違う
自動ドアが開くと
ホントにバーみたいな所
目の前で焼いてくれるシステム？
カウンターの中にいる人が
いらっしゃいませ
とこっちに向かって言いながら
部長に気づいた様子で
「おぉ。二ノじゃんいらっしゃい」
って言う
「よ。
ここいい？」
「個室も空いてるよ」
個室...
部長が振り向いて
「どっち.,」
「ここで！！！」
ここにしましょうよ！
個室なんて！とんでもない
あまりに勢いよく言い過ぎたせいで
部長のお知り合いの店員さんが
苦笑いしてる
「なんでそんな力入ってるわけ」
「そうですか？！ぜんぜんフツーーですよ？
目の前で焼いてくれるお好み焼きとか、
初めてだから
ぜひそれを、経験したいです」
力説！
「あそ。
んじゃここで」
個室なんてとんでもない！
わざわざ時間稼ぎしに来たんだから
高めのカウンターの椅子を
当たり前にさっと引いてくれる
「え？」
「は？」
「あ、いえ、ありがとうございます」
あれ..
こういうことしちゃうんだ
当たり前なんだ..
この人、怖い人だっけ？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3490人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さわ
| 作成日時：2016年10月4日 23時
