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悪い王子 ページ27
「悪い王子になって」
「へ？」
「大人だもん
アバンチュールなんて珍しくないでしょ」
べつにあとからギャーギャー言いませんよみたいに
ちょっとかっこつけてみた
「アバンチュール？」
「うん
今日だけ。冒険」
「冒険..？」
そっと肩に両手を伸ばしてみた
様子をうかがいながら
ヤッパリ拒否はされない
そのままゆっくり腕を首に絡ませる
少し上を向くと
ぷっくりした唇
吸い込まれる様に
その唇に自分の唇を近づけていく
ドキドキが聞こえてしまいそうなほど
静かな空の下
ユックリユックリ近づいた唇はあとほんの1センチ
ギリギリまで近づけた唇をそのまま
合わす事はなく
顎のラインを通って耳元にくっつくかくっつかないかのところまできた
もう少し...
もう、落ちてよ..そろそろ
耳たぶにチュって
キスを落す
そこからどうやって唇に戻ろうか考えてた
私が一生懸命誘惑してる耳元
慣れないことしてドキマギしてる
唇の行き場に困った
無反応な櫻井さんに
諦めようとした瞬間
フッ
て耳元で聞こえた
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作者名：さわ
| 作成日時：2016年3月25日 23時
