感情が大忙し ページ21
帰り道...
ほろ酔い
少しだけ前を歩く櫻井さんの服を摘んでみる
やだ、これかわいぃ乙女がする事
振り向いた櫻井さんとパチって目が合う
「...あ」
「あっ、早い？ん。」
って私が恥ずかしくならくていいように
自然と出してくれた手
素直にキュって握ると
隣から私を見下ろして
「それ、実際やられると
すげ、かわいーわ」
「え？」
「服引っ張んの」
「わ、わざとじゃないよ？」
「知ってる(笑)
そんな計算できそうなタイプじゃないしAちゃん」
「そんな事ないよ？
計算でいっぱいなんですよ私ってば」
「ん？(笑)」
何言おうとしてんの？私！
歩く櫻井さんの前に立って足を止める
「どした？」
「帰って欲しくない」
「は？」
「とか、思っちゃってるんですよ..私」
そんなこと言っちゃダメなのに
お酒のせいで口が緩みすぎ
言っといて
しまった..
なんて俯いてたら
「酔ってんの？」
って顔を覗きこまれる
酔ってるけど...
酔ってるけど.......
「酔っぱらいのたわごとです」
「それが計算なの？」
「うーーん？」
「ふはっ
出来ないよAちゃんには」
「私の何を知ってるの？
ぜーんぜん知らないくせに」
「お、今度は怒りだした」
「怒ってないです」
はぁ。
何やってんだか！私
櫻井さんとどうにかなりたいとか思ってしまった自分に呆れて
「行きましょ」
って何かを取り払いたくて
櫻井さんを置いてスタスタって前を
歩き出した
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作者名：さわ
| 作成日時：2016年3月25日 23時
