Honey kiss ３【S.O】 (ページ22)

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返品不可能ページ22

「ニノがごめんねって」

「あ..いえ。
すっごいお世話になって..」

「うん。そっか
ウチでいかったら泊まっていきな？
家入れないんでしょ？」

「........でも..」

「手なんて出さねぇから
心配しないの～」

って笑うと
大野さんの手が頭に延びてきて
あっ。って顔をしてまた直ぐに引っ込めた

「ダメだった(笑)
取りあえず入んな？
どっちみち行くとこ無いでしょ？
ニノも今日は返品不可能っていってた。ンハハ
モノじゃねぇ～て。ねぇ？」

「あ..うん」

「荷物その辺置いてソファ座ってな？
コーヒーでいい？」

「..うん」

そういえば、うちに来るばっかだったもんな、初めて入った大野さん家

リビングの隅におっきいハンモックチェア

開きかけた扉の奥には
イーゼルにおかれたキャンバスが見えてその回りに画材道具が散乱してる

その横の机には粘土で作ったようなオブジェが、ゴロゴロしてて..

「絵..も書くんですね」

「うん？あぁさっきもずーっと描いてたんよ
最近ずーっと描いてんね」

「へぇ」

一緒にパンを作った日
私のオブジェとかいって作ってくれたっけ
今度壊れないやつ作ってくれるって...
その日あったのが最後...

コポコポっとコーヒーのいい香りと注ぐ音

「ほい、熱いかんね」

「ありがと」

意外と会話...できるもんだな

でも、やっぱりなんかちょっと気まずいしドキドキがおさまらない