リリアの婚約者には...【リリア･ヴァンルージュ】 (ページ3)

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1話ページ3

ナイトレイブンカレッジ
魔法士養成学校
ナイトレイブンカレッジの学園長、ディア・クロウリー。
そして、魔法薬学などの理系科目を担当しているナイトレイブンカレッジの教師、ディヴィス・クルーウェル。
どちらも私の知人だ。

私はいつもひとりぼっち

誰も居ない塔の中で1人佇む

今日も窓近くの壁に寄りかかって月を眺めていたら、手紙が来た。
毎度思うのだけれど、どんな特殊な送り方したらこういう風に届くのかしら。
そう思いながら人差し指と中指で手紙を掴む。
封筒の色は黒で裏には"ナイトレイブンカレッジ"と金色の字で書き記されていた。
カサッと音をさせて手紙を出して読む。

拝啓 A・クロウディア様
ナイトレイブンカレッジへの入学を認める事をここにお伝え致します
3日後の新月の夜に黒い馬車がお迎えに参ります
どうぞ、体調には留意なさって下さい

ここまでは普通。
そう、ここまでは。

P.S.

物凄い走り書き。
それを見て思わず鼻で笑う。
何をそんなにそんなに焦っていたのかしら。
少し見て手紙を折り畳み、封筒に入れる。
そうして、部屋の中を歩き机の引き出しに入れておく。

また迷惑をかけることになるわね。
ねぇ、クロウリー？クルーウェル？