. ページ3
.
それから、私が何故だか東京リベンジャーズの世界に来てしまったことは、テレビを見て知った。
本当なら存在するはずの無い、梵天という組織について報道されていたのだ。
『よりによってなんでこんな物騒な世界に…』
私が憑依してしまったこの千歳Aさん。
すごく美人な人で、たまたま名前と歳が同じだった。
彼女のことは、スマホや日記に記されていた情報を集めて知った。
どうやら彼女は、両親から受ける虐待に耐えきれなくなり、貯めていたお金を持って家を飛び出したらしい。
しかし生活するうちに貯金は底を尽き、仕方なくキャバクラで働くことにした。
『名前とか歳もそうだけど、なんか親と関係悪い辺りも、私と似てるなぁ。たまたま憑依？したのに、すごい偶然…いや、運命？』
正直、東京リベンジャーズはにわか程にしか知識がない。
最初こそ、『え！？夢！？』『ど、どうしよ、こんな世界に生きてたらすぐ死んじゃう！！』と焦ったものの、案外一般人の生活を送れている。
転生とか非現実的だけど、起きたからには受け入れるしかなく、飢え死にする訳にもいかないのでなんとかキャバ嬢として生きている。
『でも……正直キャバ嬢って大変なんだよなぁ。』
企業勤めをしていた私としては、大変慣れない生活スタイルだった。
『この千歳Aさんって人、美人だし、なろうと思えばモデルとかいけるんじゃないかな……近々キャバ嬢やめよっかな…？』
彼女に憑依して、思ったことがあった。
私は酷く同情したのだ。
こんなに綺麗な人なのに、身体に残る痣の痕跡。
まだ若いのに、どんな苦労をしてきたのだろうと思うと、胸が痛くなった。
不本意にではあったが、私が彼女に憑依した以上、なるべく楽しく生活できるようにしてあげたいと思う。
ここは東京リベンジャーズの世界だけど、あの梵天とかいうやばい組織に関わらない限りは普通に生きていけるし……
『よし、やっぱ近々キャバ嬢やめて昼職やるか！』
そう意気込むと、後ろから声をかけられた。
杏奈「Aー！やっほー！」
友達の佐々木杏奈だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1718人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し43687号(プロフ) - この作品が好きで何度も読み返していたのですが先程プリ小説と言うアプリで主様の作品と凄く似ている作品を見かけました主様はこのアプリ以外でこの作品と同じものを書いたりしていますかт т (9月19日 21時) (
レス) id: 2b8f1abd53 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - 桔梗さん» ツイステに留まらずこの作品も読んでいただきありがとうございます！作者として認知頂けるの嬉しいです…泣。更新頑張ります！ (2022年2月15日 23時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗 - めちゃくちゃ面白い作品誰が書いてらっしゃるんだろあと思ったらfull．様じゃないですか！驚きました！この作品もすごく面白いです！さすがとしか言いようがない、、！これからも更新楽しみに待ってます！ (2022年2月15日 2時) (レス) @page40 id: cf40087a4e (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - 彼方さん» 彼方さんありがとうございます！！もっと楽しんでいただけるよう更新頑張ります！ (2022年2月14日 18時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
彼方 - おもろかったです!更新を楽しみにしてます(*^ ^*)頑張ってください♪ (2022年2月14日 16時) (レス) id: 753b80d584 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：full.
| 作者ホームページ：http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/
作成日時：2022年2月11日 22時
