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『ちょっと、あの、しっかりして下さい。』
三途「ぁ……ぅぁ……」
駄目だ、全然声は届いていない。
『離して…』
腕を引っ張ってみるも、ガッチリ私の服を掴んでいて離してくれない。
『ね、ねぇったら…』
三途「ううん……」
これでは埒が明かない。
このまま夜道で過ごすなんて真っ平御免だ。
『帰るから離して〜!』
三途「か、える…?」
三途さんは言葉を拾った。
『はい、帰ります。』
三途「俺も帰る……」
『いや…貴方の家知らないので…』
三途「俺も帰る!!」
『わっ、ここで叫ばないで!』
なんなんだこの人は。下手したら酔っぱらいより大変である。そして、情緒が大変不安定らしく、今度は気性が荒くなった。
三途「帰るったら帰るんだよぉ…!俺も連れてけ!」
『え、ええ……』
三途「チッ……断んのか?あ"あ"!?」
『きゃっ!』
三途さんは胸ポケットから拳銃を取りだした。
『(な、なんて物騒なもの持ち歩いてるの!?)』
三途「おらおらおら!!連れてけったら!!」
『わっ、分かりました分かりましたから!!ソレ仕舞ってください!!』
そう言うと満足そうに微笑んだ。
三途「そーそー、最初からそうしてりゃいーんだよぉ……ほら行くぞー…
『ちょ、なんで肩組むの……って聞いてないし…』
最悪だ、こんな目に遭うならまだ灰谷さんと一緒に飲んでた方が何倍もマシだった。
今度は愉快な気分になったらしい三途に振り回されながら何故か一緒に私の家に帰宅した。
三途「んあ…?んだここ、汚ぇなぁ。」
『んな、失礼な……、じゃあ貴方の家に帰った方が良いのでは…?』
三途「あ?文句あるかよ。」
『な、無いです、無いですからソレは出さないで下さい!』
拳銃で脅しとか卑怯ではないだろうか。
三途さんはふらふらと私のベッドに倒れ込み、そのまま寝た。
三途「スー……スー……」
『ええ……嘘でしょ…』
寝床まで奪われた私は仕方なくその日はソファに寝た。
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名無し43687号(プロフ) - この作品が好きで何度も読み返していたのですが先程プリ小説と言うアプリで主様の作品と凄く似ている作品を見かけました主様はこのアプリ以外でこの作品と同じものを書いたりしていますかт т (9月19日 21時) (レス) id: 2b8f1abd53 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - 桔梗さん» ツイステに留まらずこの作品も読んでいただきありがとうございます!作者として認知頂けるの嬉しいです…泣。更新頑張ります! (2022年2月15日 23時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗 - めちゃくちゃ面白い作品誰が書いてらっしゃるんだろあと思ったらfull.様じゃないですか!驚きました!この作品もすごく面白いです!さすがとしか言いようがない、、!これからも更新楽しみに待ってます! (2022年2月15日 2時) (レス) @page40 id: cf40087a4e (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - 彼方さん» 彼方さんありがとうございます!!もっと楽しんでいただけるよう更新頑張ります! (2022年2月14日 18時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
彼方 - おもろかったです!更新を楽しみにしてます(*^ ^*)頑張ってください♪ (2022年2月14日 16時) (レス) id: 753b80d584 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:full. | 作者ホームページ:http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/
作成日時:2022年2月11日 22時