片隅の花でも4 ページ35
彼との距離がぐっと近づく。
『っ!、どうしたんですか?』
周りにいた人々が少しざわつく。
宇髄さんは小さな声で囁いた。
「俺が簪をやるのはお前だけだ。」
そう言い残すと、彼は驚いた私の顔を見てクスリと笑い、その場をさっていった。
触れられた手が、熱を帯びているのを感じる。
彼がキザな人だとは知っていたけど
『なんてまぁ風流なことを。』
その言葉に深い意味があるか否かは知らないが。
女1「きゃー!なんだいなんだい!お似合いだねぇ!」
男1「色男だったなぁ!うたうたしてると花魁取られちまう!」
『あら旦那そんなこといいなすんな。
わっちの相手、してくれないの?』
まったく、宇髄さんたら。
貴方のせいでせっかく取ったお客を無くすところだったわ。
わざわざこんな人前で話しかけるあたり、彼らしいけれど。
宇髄さんが消えていった人混みの方を見る。
まだどこからか見られているんじゃないかと思うと、私もうかうかしていられないわね。
『(宇髄さんに負けないよう、任務をこなさなくちゃ。)』
気合いを入れ直して、ふたたび笑顔に戻った。
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美穂(プロフ) - 終わってしまって寂しいです (2022年8月16日 9時) (レス) @page49 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
みゅうこ(プロフ) - すごく面白かった!これからも頑張って下さい! (2022年3月15日 17時) (レス) id: dd7da01f9b (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - お元気ですか? (2021年5月16日 3時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
ttakedasaki0906(プロフ) - 続き楽しみに待ってます! (2021年4月21日 12時) (レス) id: ea401d31d9 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - mikittyさん» お待たせしました、こちらの方もこれからペース上げて頑張ります! (2020年12月20日 20時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:full. | 作者ホームページ:http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/
作成日時:2020年1月27日 23時