吉 原 の 花 ３

潜入実行２ ページ28

『！、煉獄さん？』





「お前は本当にできた女だ。」





そう語る煉獄さんの表情はとても穏やかで、私を安心させてくれる。






「でも、お前がいくらできた女でも、18のおなごだ。


不安や緊張だってあるだろう。でも大丈夫だ。お前は一人ではない。俺が守る。」






普段の煉獄さんとはまた違う。


煉獄さんは明るくて活発な人だけど、私よりも少し大人で、私より少し、人生を知っている。





「ほら、折角の綺麗な顔が見えないぞ！」





力強く煉獄さんの手を握り返し、私も俯いていた顔を上げる。






『ふふ、そうですね。俯いていては女が廃ります。』






煉獄さんはまたいつものように戻って、ニッカリと笑う。





「うむ！それでこそAだな！！わはは！！」









二人で店の戸を開け、中に入る。





「すみません、営業はまだですよ。」







中から、女の人の声がかかった。




煉獄さんは首を振って答える。







「いや、客ではない。ここの女将さんはいるか。」







「私ですよ。なんのご要件でしょう。」





先程中から声をかけてくれた女の人が出てくる。





早速、私たちは要件を切り出した。









「煉獄杏寿郎という。なあ女将さん。この女をここで雇っちゃくれねぇか。」

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