気づかなかっただけ3 ページ41
ついに、吉原の街に着いた。
私が吉原を去ってから、しばらく大騒ぎになったらしい。
私は結構な街人に顔を知られているので、布を羽織って顔を隠しながら歩いた。
気づかれては少々居心地が悪い。
「おい、着いたぞ。元お前の屋敷だ。」
そう言われ顔を上げると、私が前まで花魁をしていた屋敷に着いていた。
少し緊張しながら戸を開けて中に入ると、視線が集まった。
女将「営業はまだで………っ!!
あ、あんた!!Aかい!?」
『ふふ、お久しぶりです。女将さん。』
禿1「え!A花魁?わあ!ほんとにA花魁だ!」
禿2「花魁!!久しぶり花魁!」
店に入るなり禿たちに抱きつかれる。
ああ、懐かしい。
花魁の時のように頭を撫でてやると、
禿は嬉しそうに目を細めて、そして少し涙をうかべていた。
禿1「………寂しかったんだよ。A花魁。」
『ごめんね。でも泣かないで。
私、あなた達の笑った顔がすごく好きだから。』
女将「あんた、元気にしてたかい。」
『ええ、おかげさまで、女将さん。
この方にすごくお世話になってるの。』
宇髄さんに目をやると、少し得意げに笑った。
『そうだ、女将さん。花魁たちにも挨拶をしていい?』
女将「勿論だよ。顔出てやんな。」
私は、花魁のとき一番よく一緒にいた花魁の元へ向かった。
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full.(プロフ) - 彼岸花...さん» とっても励みになります!コメントありがとうございます!! (2020年1月25日 16時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花... - すごく面白いです! 更新頑張ってください!! (2020年1月25日 15時) (レス) id: 7685bdfe15 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - ゆいさん» 温かいコメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2020年1月16日 0時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 面白くて一気読みしてしまいました!続きを楽しみにしてます! (2020年1月15日 23時) (レス) id: 67d27ac634 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:full. | 作成日時:2020年1月6日 21時