緊急柱合会議７ ページ33
『鬼舞辻無惨に、鬼にならないかと言われました。』
「「「！！！」」」
「…なるほど。君は何と答えたの？」
『勿論お断りしました。それが彼の怒りを買ってしまったようで、危うく殺されそうになったところで、奥さんが来て助かりました。
彼は鬼だということはなるべく隠しているようでした。』
一通りのことを話終えると、その場は静まりかえっていた。
「皆、話は聞いたね。
鬼舞辻無惨は確実に近づいている。
これは何かの予兆かもしれない。
どうか気を抜かないで。私たちの最善を尽くそう。
鬼の無い世界のために。」
「「「御意」」」
緊迫していたのは肌で感じた。
きっとこれから彼らは鬼舞辻無惨の存在に近づく。
それがどんな結末を生むか、はたまた犠牲を生むかは分からない。
.
.
柱合会議が終わった後、御館様が戻られてから、
しばらくその場は静かだった。
「A。」
静寂を切り裂いたのは、煉獄さんだった。
「お前のことは、命をかけて守ろう。俺は……いや、俺らは俺らの責務を全うする。」
柱の皆さんが此方を見ている。
目が合うと、頷いてくれた。
私のために、平和な世界のために、こんなことを言ってくれる人達がいる。
"＿＿＿＿＿＿＿＿お前は哀しいやつだな__"
鬼舞辻無惨に言われた言葉を思い出した。
あの時私は彼の言葉に同意した。
自分は、世間知らずで一人では何もできない可哀想なやつだと思っていたから。
でも、前言撤回よ。
私のことをこんな風に考えてくれる人がいる。
こんな温かい人達に囲まれて、哀しいだの可哀想だの言っていられない。
一人では何も出来ない私だけど、手を差し伸べてもらえたの。
私は贅沢なくらい幸せよ。
それでも、
鬼舞辻無惨、貴方が私を哀しいやつだと言うのなら
そんな考えクソくらえだわ。
.
私は、私の責務を全うしなくちゃ。
.
雲が月を隠す間に
哀しい女は、もう居なくなった。
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full.(プロフ) - 彼岸花...さん» とっても励みになります！コメントありがとうございます！！ (2020年1月25日 16時) (
レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花... - すごく面白いです！ 更新頑張ってください！！ (2020年1月25日 15時) (レス) id: 7685bdfe15 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - ゆいさん» 温かいコメントありがとうございます！更新頑張ります！！ (2020年1月16日 0時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 面白くて一気読みしてしまいました！続きを楽しみにしてます！ (2020年1月15日 23時) (レス) id: 67d27ac634 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：full.
| 作成日時：2020年1月6日 21時
