愛しい小鳥に白薔薇を２【名探偵コナン】

第７０羽 ページ24

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ある日の昼下がり、自室でパソコンと睨めっこをする私はとてつもなく重大な問題に直面していた。画面には、「エンゲル係数低下で広がる生活格差」という題のレポート課題だ。

『エンゲル係数って何…？』

東都大学経済学部の私に課された課題。しかし私はこの子に成り代わった身であり、経済学の事についてなんて微塵も知識がない。困った。これでは単位を落としかねない。来週にはパーティーの約束があるのに、下手したら補習コースになってしまう。

『どうしよう……大学の友達とかいないし…』

机に突っ伏して頭を悩ませる。レポートは2000字。大して多い量じゃないが、今の私の持てる知識では到底書ききれる気がしない。

『はぁ…』

半泣きで蹲ると、机の上に置いたスマホがピコンと光った。昴さんからのメッセージだった。

"「こんにちは。実は知り合いから美味しいカクテルを頂きまして、良かったら一緒にどうですか？」"

『！……そうだ！昴さん！』

昴さんは確か、東都大学院生って言っていた。私よりずっと頭も良いはずだし、力になってくれるかもしれない。

"『昴さん！ぜひご一緒したいです。それと、1つお願いがあって…』"

"「良かった、嬉しいです。お願いですか？私にできることであれば何でも仰ってください。貴方のためなら力になりますよ。」"

『おお……文面なのにカッコイイな…』

私は思い切ってお願いしてみることにした。

"『実は、大学からレポート課題が出たのですがなかなか進まなくて…。昴さんのお力を貸してくれませんか？』"

"「レポートですか、勿論良いですよ。私の家でお待ちしてますね。」"

"『ありがとうございます！』"

『やった！』

どうにか希望が見えてきた。私は必要なものをトートバッグに入れ、工藤邸を目指した。

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