賑やかな朝 ページ2
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『ん……』
カーテンの隙間から差し込んだ眩しい光に当てられて目を覚ました。
時計を見ると時刻は8:30。アラームをかけなかったわりにはなかなか良い時間だ。
『ふぁ……』
隣を見ると、まだスヤスヤと眠っている万次郎さんの姿が見える。
『良かった……ぐっすり眠れたみたい。』
万次郎さん、今日はお仕事は無いのだろうか。
起こすのは少し心苦しいから寝かせていてあげたいが。
『(喉乾いたな。)』
キッチンまで水を組みに行こうと布団から出ようとすると、すかさず腕が伸びてきた。
((ガシッ))
『わっ、』
マイキー「んう……なに…………どこいくの?」
『え、あ、起きました?』
マイキー「うん………で、どこ行こうとしてるの?」
寝ぼけている割には圧の強い万次郎さん。
『水飲みたいなって…』
マイキー「…………やだ、だめ。」
『え…?なんでだめなんですか。』
マイキー「Aと離れるのやだもん。」
『すぐ戻りますよ?』
マイキー「いや、嫌嫌嫌嫌嫌嫌。」
『分かりました、分かったので引っ張らないでください…!』
結局布団から出して貰えず、私は再び横になった。
マイキー「二度寝しようよ。」
『今日はお仕事無いんですか?』
マイキー「……………」
『……………』
マイキー「……………ない。」
『絶対有りますよね。』
そう言うとふいと目を逸らした。
マイキー「むり、仕事とか無理。」
『ダメです、起きないと。』
マイキー「やだやだ、Aとゆっくり過ごした後に仕事とか無理。マジムリ。」
『駄々こねないでください。』
その時、ピコンとスマホの通知がなった。
九井さんからのメッセージだ。
"九井「もう起きてるか?」"
"『おはようございます。今起きたところでした。』"
"九井「おはよ。なぁ、もしかしてそっちにマイキー行ってる?」"
"『はい、来てます。起こした方が良いですよね?』"
"九井「ああ、察しがいいな。昼から会合があるから起こしてくれ。」"
"『分かりました。』"
"九井「健闘を祈る。」"
『(祈られた……)』
マイキー「なに、誰から?」
いつの間にかスマホを覗き込んでいた。
『もう起きないと駄目ですよ。会合あるんでしょ。』
スマホを突きつけるとあからさまに眉間に皺が寄る。
マイキー「九井のやつ……」
『さあほら。顔洗って着替えましょう。』
マイキー「A…」
『そんな顔してもダメですよ。』
私は半ば無理やり毛布を取った。
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ただつ(プロフ) - 東リベ自体は読んでなかったのですが、この作品を読んで興味湧いてきました^ ^ 最高におもしろいです! (3月9日 11時) (レス) @page47 id: bb369dedc9 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ - もう大好き過ぎて一気読み確定でした(т-т)!!更新楽しみです! (12月16日 23時) (レス) @page47 id: d68f8df98a (このIDを非表示/違反報告)
るか - 突然すみません、プリ小説でとても似ている作品を見たのですが、プリ小説でも同じ作品を書かれていらっしゃるんですか? (12月15日 21時) (レス) id: 55d8563b32 (このIDを非表示/違反報告)
SELENE(プロフ) - 一気に読ませていただきました!夜中なのに目がギンギンです笑素敵な作品、今後も応援させてください。 (12月13日 2時) (レス) @page47 id: 9bbf4db66c (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - かなさん» かなさんありがとうございます!!応援にすっっごく励まされます!頑張ります!! (11月19日 22時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:full. | 作者ホームページ:http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/
作成日時:2022年12月5日 2時