私、普通のキャバ嬢です。３【東リべ】

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昔の夢を見た。

これは私の…倉本Aの過去の話。



私の父は、異常なまでの完璧主義者で仕事人だった。

まだ小学校にも入らないうちに数字も漢字も英語も教えられた。出来ないきゃ酷く怒られて、ご飯も貰えないどころか、家に入れて貰えないことがあった。


「なんでこんな簡単なことも出来ないんだ！！この出来損ないが！！」

「こっちに来るな、お前なんか俺の娘なわけがない。」


そういうことは沢山言われたけど、暴力は振るわれなかった。傷跡が残れば証拠になるから。仕事に支障が出るから。


「ﾁｯ……お前がこんなのを産んだせいで俺は…」

「家事も子育てもまともに出来ないなら死ねよ！！」


父は母にも怒鳴っていた。怒鳴り声は怖かったけど、私は幼いながらに、出来損ないなのは父の方だと理解していた。
だけど、気が弱い母はいつも「ごめんなさい、ごめんなさい」と謝るばかり。
地べたに土下座して、泣いて頭を擦り付けながら謝る母を何度見たか分からない。



お前なんか俺の娘なわけがない？
そうだったらどれだけ良かったか。

なんでアンタも泣いて謝るのよ。どうしてそういう姿を子供に見せるのよ。


私がどれだけお腹を空かせても、寒がっていても、泣いていても
母は見てるだけだった。だって父が怖いから。


だから私は誰かと一緒にご飯を食べたことなんてなかったし、一緒に寝た記憶もない。


血の繋がりがあったって家族になれるわけじゃない。


私に家族なんて居ない、ずーっとひとりぼっち。
別に良かった。
私のことを娘とも思わない父や母なんて、私だって要らない。


でもそんなある日に、事件は起きた。

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