あの子は誘い上手２【ツイステ】 (ページ2)

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多才な彼４ページ2

カリムside

俺はグラウンドから音楽室まで全力疾走で向かった。

((ガタンっ))

息を切らしながら勢いよく扉を開けると、中にはジャミルが1人でポツンと立っていた。

「ﾊｧ……ﾊｧ……あれ？ジャミル？」

ジャミル「………」

ジャミルは窓の傍で立ち尽くしている。

「Aは？一緒じゃなかったのか？

＿＿＿＿＿＿＿＿おい、ジャミル？」

返答が無いままのジャミルを不審に思い、顔を覗き込む。

「！」

ジャミルの顔は真っ赤だった。

俺が今まで見た事ないくらいに。

ジャミル「や、やめろ！見るな！」

ジャミルはそっぽを向いた。

「どうしたんだよ～ジャミル！熱でもあるのか？」

再び顔を見ようとするも、やはり避けられる。

ジャミル「カリム、やめろったら。」

「なんだよ～、変なジャミル。

ていうかAは…………って……あれ？」

俺がグラウンドから音楽室を見上げた時を思い出す。

確かにジャミルとAは一緒に居たはずだ。

でもAは居なくて

ジャミルは顔が赤くて様子がおかしい…

「(あれ、んん？)」

馬鹿で、鈍感な俺でも

少しばかり嫌な予感が頭をよぎった。

まさか、ジャミル…

「な、なぁ、ジャミ「カリム。」

俺が話しかけるのを遮ってジャミルが話す。

「お、おう？」

ジャミル「俺、カリムの恋愛相談のるの、もう辞める。」

ジャミルの一言で全てを察した。

そっぽを向いているから、ジャミルの表情は分からない。

「うっそだろ……」

俺は思わず膝から崩れ落ちた。

ジャミル「す、スマン。」

まさか、まさかこんな強敵が出来るなんて。

「でも俺負けないからな！」

ジャミル「なっ、俺だって。お前に負ける訳ないだろ！」

ジャミルはやっとこっちを向いた。

「にしてもなぁ、まさかなぁ…」

俺は改めて不思議に思ってジャミルを見つめる。

「ジャミルが堕されるなんて、何されたんだよ？」

俺のときみたいにキスか？

アイツ上手かったもんなぁ。

いやでもジャミルだぞ？

………ま、まさか、それ以上の事とか…

ジャミル「なっ……絶対言わない…。」

「えっ、何でだよ！！！お前やっぱりしたのかよ！！！(それ以上のこと)」

ジャミル「し、したけどしてない！！！(頬にキス)」

「あああやっぱしたのか！？！！」

____俺とジャミルの討論は暫く音楽室で白熱した。