ピエロとファム・ファタール２ ページ35
ケイトside
「実はちょっと聞きたいことがあってね。」
オレはスマホの画面を私に突きつけた。
画面にはAちゃんととアズール君がキスする姿が写っている。
「1つ目の質問。Aちゃんってぇ、アズール君のこと利用してるんでしょ。」
Aちゃんはオレのスマホの画面をしっかりと見ていたが、動じている様子すらない。
「2つ目の質問。君って所謂、悪女ってやつなの？」
答えに迷っているのか、彼女が黙っているうちに追い打ちをかけるようにオレは続けた。
「3つ目の質問。この写真拡散されたら困る？」
Aちゃんは考える素振りもしない。
『……写真なら、好きに使っていいわよ。』
いつも通り淡々と答える彼女に驚いた。
「へぇ、動揺しないんだね。」
それから関心する。
『まず質問に答えるわね。
1つ目の質問の答えは、"Yes"よ。』
「！、あはは、認めちゃうんだ。」
『2つ目の質問の答えは……う〜ん、難しいわね。私はそのつもりないけど、あの子からしたら私はヴィランかも知れない。』
興味深い答えだった。
それが本当なのだとしたら、この子は天性の魔性の女だ。
仮面なんかではなく、この子自体ホンモノのピエロ。
オレはもっと好奇心を擽られた。
「君が利用しようとしてることをアズール君が知ったら……？」
別に意地悪をしようとも、アズール君にバラそうとも思っていなかったが、彼女の反応が気になって尋ねてみる。
『アズールなら、気づいてると思うわよ。』
「え…」
これまた予想外の答えに驚く。
「じゃあ彼はどうして君に従うの。」
『アズールは私に夢中だもの。』
いつも通りの微笑みを浮かべる彼女に、少し恐怖すら抱いた。
だが同時に、この子はとんでもなく面白いこと言うと思った。
「ぷはっ、あははっ」
突然笑いだしたオレを不思議そうに見つめる。
『？、どうしたの？』
「予想外で。ふふっ。」
オレは少し笑ったあと、Aちゃんに向き直った。
「ごめんね、オレAちゃんのこと侮ってたみたい。」
君は賢くて、強かで、美しい。
「君は正真正銘のファム・ファタールだね。」
そして、狡いね。
『ふふ、』
オレが言うのを聞いて、彼女も笑った。
『貴方も、正真正銘"ピエロ"ね。』
「！！」
彼女の大きな瞳がオレを捕らえる。
まるで、惹き込まれるように逸らせなくなる。
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only07(プロフ) - すっごく面白くて、夢主ちゃんが恐ろしいくらいです……！ (1月9日 19時) (
レス) @page50 id: 621931103c (このIDを非表示/違反報告)
なゆ - 初めまして、質問なんですがｱｰﾙ18のお話が、フィルターが外れていても出てきません。消してしまったのでしょうか？もし宜しければそのお話のリンクを貼って頂けるとありがたいです。よろしくお願いいたします(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎) (10月11日 9時) (レス) id: 6c72364583 (このIDを非表示/違反報告)
Seturo - 予想以上に面白くて、１話・２話といった感じに、どんどん読んでしまって、時間があっという間に過ぎてしまいました。応援してます！ (2022年10月19日 0時) (レス) @page8 id: c7673ae0d0 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - ＼(^o^)／さん» こちらこそコメントありがとうございます！もっと楽しんで貰えるよう頑張ります〜！ (2022年6月5日 13時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
full.(プロフ) - malia0607ayさん» 返すの遅れてすみません！コメントありがとうございます…！夢主にコテンパンにさせます() (2022年6月5日 13時) (レス) id: 73b8919793 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：full.
| 作者ホームページ：http://utanai.nosv.org/u.php/hptyomatu/
作成日時：2021年1月29日 0時
