011 ありがとう ページ11
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「全部回ったのか!?A1人で?すっげえな……ほんと行動力はんぱねえな」
「でしょー」
一昨日で全SWORDに挨拶を終え、昨日は店の商品の配置や経費のこと諸々を考えていたら1日がいつの間にか終わってて、もう気がつけば明日がオープン初日。やり忘れていることとかないかな、とちょっとソワソワしてたり、する訳で。
「え、じゃあ日向とかにも会ったのか……?」
「達磨一家の頭さんだよね?左京さんにしか会えなかったなあ」
「そうか……。じゃ、じゃあ、村山は?村山良樹」
「鬼邪高の?いや、会ってない。というか鬼邪高には貼りに入らなかったしね。さすがに芝マンちゃんにお願いしたー」
「ヤマト、A疲れてんだから察せ」
「え、お、おお、悪いな」
「んーん。まあ疲れてるのもあるけど、なんかもう明日なんだーって、ちょっと不安なだけだから」
「……ほら、珈琲」
「ありがとうナオミ〜」
ナオミにちょっぴり叱られたヤマトは大人しくあたしの隣から離れて、ダン達が座っているテーブル席へ移動した。あったかい珈琲を、ゆっくり口に含む。
「なるようにしかならねえだろ」
「……コブラ」
「なんや、珍しいこともあるもんやな。コブラが口出しするなんて」
「ダンさん、今は」
「おお、……そうやな」
コブラは壁に描かれた山王連合会のマークを見つめていた。その瞳は鋭くもあり恐ろしくもあり、しかし、優しくもあった。
そして、その瞳は次に、あたしへと向けられる。
「……俺達は、いつでもここにいる。困ったことがあったらすぐに相談しろ」
命令口調なのは、きっとコブラの照れ隠しだ。
「……そうだな。コブラの言う通りだ。変な客とかいたら言えよ?俺がガツンと言ってやる」
「材料とかも足りひんくなったらダンさんに任せとき!」
「俺も、全然お風呂屋休みの日とか手伝いますんで、呼んでください」
「お、俺も! タダ働きでもいいっす!」
「……はは、タダ働きはダメだよチハルくんー(笑) ……でも皆、ありがとう」
すごく、すごく、嬉しいよ。
カランカラン♪
「ノボル、」
「ケーキ買ってきたよ〜」
「え!ケーキ?」
「ダン、そのテーブル片付けて」
「お、よっしゃ」
「あーAはいいから座ってろ」
「え?皿とか別に出すけど」
「ダメっすよ、Aさんは主役なんすから!ほーら、」
「えっ、え?主役?なんの?」
「ふふ、なんのだろうね」
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012 本屋の坂田さん→←010 オープン初日まであと3日。2
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堕天使魔夜(プロフ) - 5371号さん» 更新しないのですか?とても楽しみです (2017年9月10日 13時) (レス) id: 5e5aea13cc (このIDを非表示/違反報告)
堕天使魔夜降臨(プロフ) - 5371号さん» はい!どんな登場か楽しみです♪ (2017年8月26日 23時) (レス) id: 5e5aea13cc (このIDを非表示/違反報告)
5371号(プロフ) - 茅皓さん» 大変たくさんのコメントありがとうございます……!いえ、もうぜんぜん個人的にはすごくありがたいです。ありすぎて逆にすみません(笑) またなにかありましたら宜しくお願いします!更新もちょこちょこ頑張ります! (2017年8月26日 22時) (レス) id: 22d7f5151e (このIDを非表示/違反報告)
5371号(プロフ) - 堕天使魔夜降臨さん» 雨宮兄弟推しでしたか!!予定はしていなかったのですが、是非検討します。 (2017年8月26日 22時) (レス) id: 22d7f5151e (このIDを非表示/違反報告)
茅皓 - 沢山の直しを言ってしまいすみません(>_<) 今後物語を読んでいて直しがあったら言ったほうが良いですか? それともスルーしたほうが良いですかね? 以前別の作者さんの作品を読んでいて直しを言っていたら色々とあったので...。 一応確認をと思いまして...。 (2017年8月26日 12時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:5371号 x他1人 | 作成日時:2017年7月22日 7時