『ONEPIECE』死神の子は何を想う＿＿＿＿ (ページ6)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:66,236 hit

4 ページ6

その後のことはあまり覚えていない

何故かゴール・D・ロジャーの前に立つ人は皆倒れていった

そしてゴール・D・ロジャーは私を連れて
この島を出た

何が起きたのかさっぱりだった

何が目的かも………

『あの……………』

「ん？なんだ？？」

色々聞きたいことが山ほどある

でも私の口は動かなかった

混乱しているのだいきなり島の外に出て
船に乗せられて……

あの島の牢獄が唯一の居場所だったから

『………………』

何も出てこなかった

「………」

「とりあえずお嬢ちゃん……風呂に入るか」

『え…………』

いいのだろうか

私がお風呂に入るなんて………

そうこう考えているうちにお風呂場に来てしまった

「ここが風呂場だ、好きに使ってくれ」

『……………』

「俺は着替えをもってくるから」

そういってどこかに行ってしまった

いいのだろうか………私がこんな贅沢をさせてもらって……

そもそも私はお風呂の入り方を知らない

言葉だけは散々聞かされていたからわかるが

どうやって入るのかまでは分からない

『どうしよう………』

もんもんと考えているとゴール・D・ロジャーが帰ってきた

「ん？入っていないのか」

『えっと…………』

「なにかあるのか？」

ここまで来たんだ

もうどうにでもなれ…

『お風呂の入り方を……教えてください』

そう放った私の言葉にゴール・D・ロジャーは目を見開いたのだった

『ふぅ………』

はじめてお風呂に入った感想は暖かくて眠たくなる感じだった

「そしてこのタオルで体を拭く」

私はゴール・D・ロジャーの言った通りに体を拭いた

ゴール・D・ロジャーは見かけによらず優しかった

入り方が分からない私に丁寧に教えてくれた

『あの……』

「わからないことか？」

『違います…………』

「どうした？」

なんて言えばいいのかわからなかった

相手にお礼を伝える言葉を知らない

『えっと………お礼を言いたくて……』

「そーなのか？」

『はい………でもなんて言えばいいのか分からなくて』

「そーいう時はありがとうって言うんだ」

『ありがとう？』

「そーだ」

初めて聞いたお礼の言葉は何故か暖かくて嬉しかった