『ONEPIECE』死神の子は何を想う＿＿＿＿ (ページ4)

今日:12 hit、昨日:9 hit、合計:66,252 hit

2 ページ4

私は牢獄生活を送った

食事も睡眠も取らせてくれなかった

それでもすくすくと育つ私に島の住人は気持ち悪がった

そこからは毎日痛めつけられた

ある日は石を投げられ
またある日は剣で刺され
そのまたある日は顔が原型をとどめなくなるまで殴られた

それでも次の日には治っていたのだ

皆私のことを化け物だと言った
私自身もそう思う

これが当たり前じゃないのは身に染みて分かっていたから

そして7年ほどした時

住人は私を処刑してみる事にした

まだしていないことだったから

目の前には紐を切ると刃が降りてくるタイプの処刑具

死ぬのがよく分かるからだろう

［皆！！！この刃は特注なんだ！！！俺達が葬ってやった死神の鎌で造られている！！！］

そこにあるのは父の物らしい
死神が必ず持つ鎌だ

死神には弱点がひとつある
それは自分の分身といっていい鎌である

人間には傷をつけられない
魂だけを借りとる鎌だ

その鎌だと死神はすっぱり切れるらしい

いままで使わなかったのもこの日のためだろうな………

［これで俺達の平和な生活が戻ってくる！！！］

［おおおお！］

民衆の歓喜が聞こえる

私は何もしていないのに居るだけで平和じゃないらしい

でも仕方ないことだと思っている

父がこの島に降り立ってしまったから

母が私を産んでしまったから

私が死神の子だから

世界は私の存在なんて要らない

わかりきっていることだ

［前へ進め！！！］

ゲスっ

『っ………』

私は蹴られて前に出た

あぁ……私やっと死ぬんだな……

いいことが何一つない世界だったけど

世界のために死んであげる

来世に期待かな