ずっと好き

複雑 ページ45

こうして...桜庭君が部活に入部するとき...

「私も合唱部入りたいんだけど...」

“楽器が出来る人も必要でしょ？”

そう言って女の子が入ってくれた

『今日新入部員が増えたね！』

廉太郎と帰ってる時に話し出す

「そうだな...また曲の幅が広がるな！」

そう言って笑った

けど...私は廉太郎に笑うことが出来ない

それは....

「部長モテモテだね...」

女の子と良く楽しそうに話しているから

部員なら分かるけど...クラスメイトと話す事なんてある！？

けど...廉太郎は私の“恋人”じゃない...

私が一方的に想いを寄せてるだけ

だからたまに思う

彼女でもないのに登下校一緒で良いのかなって...

真琴に相談したら....

「嫌だったら部長は言うと思うよ？」

“だから自信持ちなさい！”そう言ってくれた

「（人1）？」

心配そうにこちらを見ていた廉太郎

『あっ...ごめんね？どうかした？』

その瞬間廉太郎の顔が近づく

あと数センチで唇が触れそうな近さ

『廉太郎...？』

話しかけて見ても...何にも言ってくれない

しばらくすると...

「ごめん...なんでもない」

そう言って歩き出す

廉太郎の後ろ姿を見ながら歩けなかった

『廉太郎は....今何を思ってるの...？』

怖くて小さく呟いた声は廉太郎には届かない

廉太郎の行動に私は複雑な気持ちを隠すことが出来なかった

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