170話 夏休みは忙しい ページ42
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ようやく入った夏休み。
これからはゆっくりできると思ったら大間違い。鬼殺隊とって夏休みは、存分に己の力を磨くことのできる、貴重な時期なのだ。
ちょっと前に開かれた柱だけの会議。そこで決まった柱稽古が夏休みに開催される。
ま、私の番はまだまだ先だけど。
1番手の宇随さんのところをクリアしないと、ここには来れないしねー。
だからと言って、私が暇なわけではない。
宿題に追われてます。
「A様〜?少し休憩なさってはどうです?」
『うん、キリのいいとこまでいったらね。あ、お茶はそこに置いといて』
お茶を持ってきてくれた凜に心配されたが、私は机と向き合ったまま。
私もできることなら休憩したいけど、夏休みの宿題は前半にしかできないの。
隊士達に稽古もつけないといけないし、任務もあるし。今回は何より学校行事に参加せねばならない。
タコせんせーには行ってもいいと言われた。事情を話したらバツのお顔もらったけど、同情もされた。気を遣わせちゃって、すまん!
『……あ〜、そういやお館様に話してなかった』
お館様に許可を頂けなかったら、そもそも行けねーじゃん。
というわけで。
『晴ー!これ、お館様のところまで届けて』
「……柏餅」
『きちんと届けられたらあげるよ』
「絶対に届けてやるー!!」
『図々しい奴だな、相変わらず』
褒美をやらないと仕事しないなんて、鎹鴉としてどうよ?
時々、優秀と呼べるのか分からない鎹鴉が誕生するよね。突然変異かな???
1度筆を置き、両手を突き上げ、手を組んでグッと背伸びをする。
『あぁ〜、肩がこっちゃってる。………なんかおばさん臭くなったな』
「前々からでは??」
『凜〜?』
「キャー」
すっごい棒読みの悲鳴をあげなから消えていった凜。最近、凜の毒舌に拍車がかかってきている。反抗期ですか?
凜が持ってきてくれた少し温くなっているお茶を一口飲む。
『しっかし、今年の夏は暑いなー』
パタパタとうちわを使って扇ぎながら、窓辺に近づく。
縁を両肘を置き、頬杖をつきながら空を見上げる。
雲1つない快晴で、心が晴れ渡っていくような青空。
『今年の夏は、何かが起こりそうな予感がする』
そんな青空を見ながら、ふと感じたもの。
根拠なんて無いのに、何故かそう確信した。
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柚子 - 続編移行おめでとうございます!続編絶っっっっっっっっっっ対みますね!頑張って下さい! (2021年12月31日 22時) (レス) id: 12dcb448c9 (このIDを非表示/違反報告)
ネオ - あ、伊黒さんと不死川さんが鬼になってる…。友田ちゃん、それで失神しないあんたはすごいよ…。自信持ちな…(急にお母さんぶってる)小桜さんも、毎回がとっても×100くらい面白いです!いつも応援してます!これからも無理ない範囲で頑張ってください! (2021年12月30日 9時) (レス) @page43 id: 168fbd5e50 (このIDを非表示/違反報告)
柚子 - 友田ちゃん、色々とお疲れ様です…。不死川さんと伊黒さんの説教とか私だったら絶対泣きますね!(・∀・)アハハ いつも友田ちゃんや小桜さんから元気を貰ってます!これからも頑張って下さい!友田ちゃん夏合宿楽しんでね〜! (2021年12月29日 22時) (レス) id: 12dcb448c9 (このIDを非表示/違反報告)
クッキー&クッキー - 修学旅行楽しみです。 鷹岡にどんな風に反応するのかが見どころですね。 やっぱり小桜さんは素晴らしいと思います。 お忙しいとは思いますが、これからも頑張って下さい。 応援しています。 そして毎回毎回コメント返してくれてありがとうございます。 (2021年12月28日 22時) (レス) id: 6665e0c5c3 (このIDを非表示/違反報告)
志麻(プロフ) - 夢主ちゃんはどうやって修学旅行という行事を突破していくのか楽しみ🙃 (2021年12月28日 20時) (レス) @page44 id: 2716732959 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小桜 | 作成日時:2021年11月20日 16時