任務先でぶりっ子始めました ４

１５１話 最近の私、悩み過ぎでは？ ページ23

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　タコせんせーが触手を駆使してマッハで助けてくれたお陰で、生徒の大半は無傷で済んだ。


　ただ問題なのは──、



「友田ちゃん！」


『！ 赤羽くぅん！』


「寺坂から大まかな事は聞いたけど、大丈夫なの？」


『うん、私達はぁ大丈ぉ夫なんだけどぉ、せんせーがぁ……』



　チラリ、と視線を向ける。そこにはタコせんせーと対峙する堀部君の姿。それとシロさん。


　やはり私の推測は正しかったみたいね。寺坂君を裏から操っていたのは彼等だ。


　タコせんせーが水苦手なのを知っていて、プールの水に何かを仕組んでいたらしい。それを吸ってしまったタコせんせーの動きは、かなり鈍く、堀部君に勝てるかどうか……。


　ギュッ、と眉ねが寄るのが分かり右手の指をそっ、と眉間に当てる。



「まじかよ……あの爆破はあの２人が仕組んでたとは」


「でも押され過ぎな気がする。あの程度の水のハンデはなんとかなるんじゃ？」


「水だけのせいじゃねー」



　片岡さんの言葉を即座に否定したのは、寺坂君だった。彼の頬は赤く腫れており、大方、鉢合わせた赤羽君にでもやられたのだろう、と勝手に結論付ける。



「力を発揮できねーのはお前らを助けたからよ。見ろ、タコの頭上」


「「！！」」



　そうそう、さっき私が言いかけたのもこれの事。


　タコせんせーと堀部君が闘っている上の方では、木の上や枝に原さんと吉田君、岩場には村松君がいる。せんせーは彼等の身を案じている為に、本気が出せないのだ。


　…ぬおおぉぉぉぉ……！！助けたい、今すぐにでも助けてあげたい！！


　そっちの方が早く片付くし、タコせんせーも闘いやすいじゃん？？


　何か良い方法は無いものか、と皆が話し合っている事をそっちのけに、キョロキョロを視線を動かす。


　もうそのまま行っちゃう？鬼殺隊ということがバレるよりも、目の前で人が死んでしまうことの方が嫌だし。


　いやでも、タコせんせーがどうにかするかなー？


　悶々と頭を捻っている私の耳にに、ポンッと軽快な音共に、呑気でのらりくらりとしている声が聞こえてきた。



「思い付いた！原さんは助けずに放っとこう！！」



　……………………はい？

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