任務先でぶりっ子始めました ４

１４５話 手の平返し ページ17

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「くっ……やらせるかそんな事、俺が先にかけあって……」



　おっ、こっちはまだ終わってなかったのね。


　負けても尚、悪あがきをする鷹岡に憐れみの視線を投げる。ホント、自分の負けを認められないなんて、可哀相な頭をしてるのね。


　あっ、ちょっと言いすぎたかな。いやでも、事実だし？？


　しかし、鷹岡が上に掛け合う間も無く、校舎の方から１つの人影がこちらを見ているのが分かった。



「交渉の必要はありません」


「！！ 理事長……！？」



　出たよ、何考えてるのか分からない人。ある意味この問題の元凶。


　生徒達の間を縫うように進んでくる理事長さんに、「……ご用は？」とタコせんせーが問いかける。



「経営者として様子を見に来てみました。新任の先生の手腕に興味があったのでね」



　にこやかな笑みをたたえたまま言う彼に、私はふと、不安を覚えた。


　あれ？これ、実はかなり不味い状況なのでは？


　暗殺の能力を鍛え上げる為の鷹岡のやり方、E組の学力的能力を低いまま維持する為の理事長さんのやり方。


　目的は違えど、教育方針としては微妙に噛み合っている。


　もしかしたら理事長さん、鷹岡のこと気に入るかも──



「でもね鷹岡先生、貴方の授業はつまらなかった。


────


解雇通知です。以後、貴方はここで教える事はできない。

椚ヶ丘中(ここ)の教師の任命権は防衛省(あなたがた)には無い。全て私の支配下だという事をお忘れなく」



　理事長さん好き！！！！！！

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