95話 役割 ページ7
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『さ、佐藤!それ本当!?』
「え?はい、そうですけど......」
佐藤の答えに、私は思わずガッツポーズを取った。
中山と長谷川も「うぉぉぉぉ!!」と歓喜の雄叫びを上げていた。仲良しだね。
『それはかなり有力な情報だよ!』
「何が役に立たないかも、だよ!めっちゃ役立つじゃんか!」
「佐藤、すごーい!!」
「え、え」
私達が口々に褒めれば分かりやすく照れる佐藤。頬は真っ赤に染まってる。ウブか、可愛いな。
それにしても、佐藤の持ってきた情報。これはかなり役に立つね。
鬼に狙われてるのが家族を亡くした者で、加えて立ち直れていない者。三笠兄妹の兄はこれにぴったり当てはまっているだろう。......多分。
え、三笠兄って非道な人間じゃあないよね?妹が死んで「ラッキー!飯代浮くや!」とか思ってないよね?慈悲の心は持ってますよね??
三笠兄よ、利用するようで誠に申し訳ないが、お願いだ。
慈悲の心は持っててね?
『よし、今夜からその三笠兄妹の兄を見張るよ。もしかしたら鬼が現れるかもしれないからね』
「了解です!」
「でも4人で見張るんですか?絶対に三笠兄の所に現れるとは限らないですし......」
「他の場所も見ていた方がよろしいのでは?」
やっぱ賢いわ、この子等。
そう、佐藤達が言うように、三笠兄の所に出現する可能性は高いが、それ以外が0という訳でもない。
『うん、その事なんだけどね。三笠兄の所に全員では行かない。佐藤と中山、君等2人が見張っててくれるかい?
私と長谷川でこの町全体を巡回して回るから』
「俺と中山ですか?」
『うん。大丈夫、2人ならできるよ!』
「「......」」
2人は何かしら考えているようだったが、少し経つとパッと顔を上げた。その顔には何か決意したような、そんな表情が滲み出ていた。
「俺達にとってこの任務は初めてのことですけど......」
「平和な世の中にするために、安心して暮らせるように......」
「「精一杯、務めます!!!」」
『うん、その意気だよ!』
「2人とも頑張れ!」
「お前もな」
じゃれ合う3人を微笑ましく思いながら、危険だと察したら直ぐ様烏を飛ばすよう伝え、一旦朝食を食べに行くことに。
昨日の晩御飯、饅頭だったからめっちゃお腹空いた。
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小桜(プロフ) - 黒姫の夢さん» 心優しいコメントありがとうございます!本当に励みになります。黒姫の夢さんも書いてらっしゃるんですね。応援してます(^-^) (2021年11月19日 22時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
黒姫の夢 - 更新、無理せずに頑張ってください。 とても面白かったです。 私も暗殺教室の夢小説を書いています。 体に気を付けてくださいね? (2021年11月19日 22時) (レス) id: 89b081aabc (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - おもちさん» コメントありがとうございます。更新楽しみにしてくれているのに、全然できなくてすみません……。来週テストが終わるので、その時は沢山更新します! (2021年11月12日 19時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 更新楽しみにしています!テスト頑張ってください (2021年11月12日 19時) (レス) id: 31f3b0e2bf (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - カンナさん» コメントありがとうございます。もうすぐテスト期間に入りますので遅くなるかもしれませんが、精一杯頑張って更新します! (2021年10月30日 12時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小桜 | 作成日時:2021年10月8日 22時