37話 帰還!! ページ40
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『ほっ......』
「次はあっちだ!」
『えいっ!』
「向こうにもいるぞ!」
晴と私。二人三脚(二人三脚なのかな?)で次々に鬼達を抱負っていく。
何度斬り倒しても沸いて出てくる異形の鬼。
血鬼術を使う鬼もいて、大怪我こそ負いはしないが中々手こずってしまった。柱として不甲斐ないよ、全く。
ここに伊黒さんがいなくて、ほんっっっと!良かった。命拾いした気分だよね。鬼よりも鬼だから。
『!?』
ゾクッと嫌な予感がして、辺りをキョロキョロと見回す。「どうしたんだ?」と私を心配して聞いてくる晴に『何でもない、大丈夫だよ』と返して、再び鬼を狩ることに神経を研ぎ澄まされる。
この時の私は知る由もない。
さっきの嫌な予感が───
修学旅行から帰って───
伊黒さんに会った瞬間に───
バッチリ当たってしまうことを───。
「よし、今日の仕事はこれくらいだな」
『や、やっと終わったぁぁぁ』
長いため息を吐き、地べたに腰を下ろす。流石に何時間も鬼と対峙していたら疲れるね。
もっと体力つけなきゃ。
山の裏から朝日が昇り、私と晴の顔を照らしていく。
あぁ、もう朝なのか。
この瞬間に立ち会うと、毎回のようにそう思う。今日もこうして、朝を迎えられたことを幸福に思うよね。私達鬼殺隊は、いつ何時、死ぬのか分かんないのだから。
『......ん?朝?』
──────
「ただし!明日の朝には必ず戻ること。これが条件です。守れますか?」
『も、勿論ですぅ!』
「約束ですよ?絶対ですよ?破ったら針千本飲ませますからね?」
『わ、分かってぇますってばぁ!』
──────
サァァァ、と顔から血の気が引いていくのが分かる。
鬼を追っていくうちに京都からは出てしまった。戻るまでには時間がかかる。まぁ、ダッシュすればそれなりに早く着くけど......。
『朝って約束しちゃったからねぇ......』
ダッシュじゃ間に合わねぇよ。猛ダッシュだわ。
『ヤベェェェェ!!!!』
足と手を大きく動かしながら走り出す。ついでに隊服から制服に着替えながら。
必死に走ったお陰か、ギッリギリの時間で旅館に着くことができた。
鬼殺隊で良かった......。
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小桜(プロフ) - 実力派エリートさん» うわぁぁ! 本当ですね、間違ってました! 私も英語が苦手なことがバレてしまった……。こんな初歩的なのに。教えていただきありがとうございます。訂正してきます! (2022年8月21日 10時) (レス) @page14 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
実力派エリート - コメント失礼します。 I'm tired. の訳は私は疲れています。ではないでしょうか。違ったらすいません。 (2022年8月21日 10時) (レス) @page14 id: 4673827fe0 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - nanako1201さん» ご指摘感謝いたします! 訂正しました! (2022年7月25日 17時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
nanako1201(プロフ) - 鬼にならんことをだと鬼になりますようにって意味になっちゃいますよ! (2022年7月23日 18時) (レス) @page16 id: ced68c71ce (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 如月蛍さん» コメントありがとうございます!ご指摘感謝致します。全部直してきました!また誤字脱字がありましたら教えて頂けると有難いです......!(ボソッ (2021年8月17日 22時) (レス) id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小桜 | 作成日時:2021年6月28日 22時