任務先でぶりっ子始めました

２５話 修学旅行２日目 ページ28

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『清水寺......！』


近くに原さん達がいないことをいいことに、私は素で言ってしまった。凄い、凄い！私、清水寺なんて初めて来た！京都自体に来たことはあったけど、清水寺には寄ってないからね。


「殺せんせー遅いな」

『あ、原さん〜』

「友田さん。そろそろ下に行こうと思うんだけど...」

『分かったぁ、今行くねぇ』


トコトコとぶりっ子走りして原さんに近寄る。
ママンの側は落ち着くねぇ。


清水寺を出ると既に全員が揃っていた。私達が最後だったみたい。

原さんと狭間さんと他愛もない話をしてタコせんせーを待つ。あのタコおせーな。


「そう言えば。友田さんってどうしてE組に来たの？」

『え？』

「E組に来た人達は皆、何かしらの理由があるのよ。大半が成績落としたことが理由よ」


狭間さんが教えてくれる。


「貴方は成績も良いみたいだし、不祥事を犯した訳でもなさそうよね。一体何が理由でE組に来たのかしら？」

『えっとぉ......』


ヤッベェェェ！E組に来た理由とか考えたことねぇぇぇ！


「......言いにくいなら言わなくてもいいわよ。無理に聞き出すのはよくないしね」

「それもそうね」

『原さん、狭間さん...』


やだ何この子達。めっさいい子。


「もし何か嫌なことがあったら私に知らせてちょうだい。人を呪う方法を教えてあげるわ」


......いい子...だよね？？


シュバッ

風が空を切る音が聞こえた。そっちに顔を向けるとタコせんせーが立っていた。


「遅いよ、殺せんせー」

「にゅやッ、失礼！自分が主役の時代劇に酔ってまして」


何それ、面白そう。


「清水寺もうとっくに回ったけど」

『凄かったですよぉ〜』

「ほう。では、二寧坂でお土産探しと行きますか！」

「どーせ甘いモンしか興味ねーだろ」


おい、寺坂君。甘味を馬鹿にしてはいけないよ。甘味は世界を救える。


(......よーし。ここならじっくり狙えるぜ)

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