Memories 15 ページ7
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合宿が始まって早くも三日が過ぎた。
治与ちゃんに頼まれて、この期間は相談室ではなく保健室へ出勤することになっていた為、夕方までずっとここにいる。
夏休みは生徒も学校に来ることは殆どないから、来る意味はあるのだろうか。
帰り際にそんな事を考えながら、相談室へ足を運んだ。
私の目の前に見えるのは、以前から育てている花の植木鉢。
そこから小さく、ひょっこりと顔を出している緑色の茎と葉に、私は目を見開かせた。
「もう芽が出てる…凄いじゃない、」
彼がくれた " 肥料 " のお陰なのだろうか、それともただ単に育つのが早いだけなのか。
どちらにせよ、花になるまでの第一歩は無事に踏み出せたようだ。
嬉しくなって、芽をそっと撫でる。
一生懸命なその姿から、ふとヒーロー科の生徒達が頭に浮かんだ。それから、彼のことも。
「…………大丈夫かしら、皆」
そもそも私が心配してどうする。
合宿では他のプロヒーローも来てくれているようだし、何かあったとしても生徒は大丈夫だろう。
たとえ子供であれどヒーローを目指しているのだ、護身は自分の判断で出来るはず。
安心してもいいと分かっているはずなのに、やっぱり気掛かりなものはあの男だった。
ショッピングモールで見た記憶には、確かに出久くんと勝己くんの写真があったのだ。間違いない、ハッキリ覚えてる。
(
私がまだここに来る前に起きたUSJ事件。
いつの間にかできていた彼の目元の傷はその時のものだろう。
期末試験でも気になったが、後遺症か何かか、個性の使用時間が短いように感じた。
彼に十分気をつけるよう喚起した際には、「かすり傷は許せ」と返されたんだったっけか。
しかし何か起こってしまえば、そんなもので済むわけが無い。
………また私は、何を考えてるんだろう。
思い込みはやめる、と見送った時に決心した筈。
それに、彼に対してあまり干渉し過ぎたら良くない。
私はただのカウンセラーであって、そこまで踏み込む立場でも無いのだ。
そんな複雑な思いを振り切るように、窓の白い枠に手を掛ける。
開けた途端、強い風が入り込んできて目を眩ませた。
夏の気温とは思えない程、頬や髪に当たる風はやけに冷たくて。私の不安は煽られるばかりだった。
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りめろん(プロフ) - mokatiさん» 不具合があったようですね、運営の方からメールが届いていました…！ご丁寧に教えてくださりありがとうございます(;_;) (2018年12月10日 7時) (
レス) id: f302ac9b96 (このIDを非表示/違反報告)
mokati(プロフ) - 初コメ失礼します。運営側のトラブルなので大丈夫だと思いますよ。コメント等がもどるかはわかりませんが、バグが治りしだい普通に使えるようになりますよ。 (2018年12月10日 2時) (レス) id: fdecbe79f7 (このIDを非表示/違反報告)
りめろん(プロフ) - いゆ。さん» ありがとうございます(;_;)頑張らさせていただきます…！！ (2018年11月9日 20時) (レス) id: f302ac9b96 (このIDを非表示/違反報告)
りめろん(プロフ) - Soleilさん» Soleilさんが毎回下さるコメントに、私もニヤケが止まりません笑 これからのお話も是非楽しみにしていただければと思います…！ (2018年11月9日 20時) (レス) id: f302ac9b96 (このIDを非表示/違反報告)
いゆ。(プロフ) - 早く続き見たいです！！！これからも頑張ってくださいね！！ (2018年11月9日 20時) (レス) id: ee86b7a9ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りめろん | 作成日時：2018年10月24日 0時
