第67話 ページ37
「リクオ……どうしよう…」
「どうしたのリクト…?」
「…トイレ……トイレいきたい」
「ええ!?」
「奴良くん達一体どおしたんだい?
…トイレは何処にあるかって…?」
3人でワイワイと話していると、先程からもじもじとしていたリクトがぽそりと呟いた。
『もうちょっと我慢出来ねぇ?なぁ、別荘まであとどれ位?』
「あと15分もあれば…」
ふむ、と手を顎に当てて清継が答えた。
なんだ何だ…?原作では爪のあったところから、そう離れた所では無かったはずなんだがなぁ……もしかして…物語だけじゃなくて地形とかも地味にズレちゃってるのかな…
困るなぁそれ。
『いけそう?』
「…いや、も……そろそろ限界…」
『どこかの草むらでやるしか……あ!
あんな所に公衆トイレが!!』
きょろきょろと辺りを見回していたリクヤは木々の合間から覗く、公衆便所を発見する。
「…え、なんであんな所に」
「ごめん、先行っといてー!!」
何故あんな所にトイレがあるのかと、みんな目をを瞬かせる。
そんなみんなの反応も待たずリクトはトイレへと一直線に走り…いや、漏れないよう気を使いながら走り始めた。
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ただいま俺は、セキュリティ付いてるけど色々口先だけな別荘の玄関で靴を脱いでいる。
ワカメが「父親の山好きがこうじて建てた別荘でね、この山の妖怪研究用に建て替えさせたものだ」とか言ってるんだけど、まさかこのキラキラワカメの趣味か?
無理だわワカメ…俺とお前の嗜好が全然マッチしない。
てか、すげぇキラキラしてて目が痛い。
シャンデリアがあるんだけれどすげえ重そう。アレでしょ?シャンデリアって落ちた先に人がいたら潰れちゃうんでしょ?それくらい重いんでしょ?こわいよね…!!
俺つくづく奴良組の屋敷が和風で良かったと思うよ…和だからおしとやかな、あまり目立たない内装、外装だ。
それに比べ、洋はお金さえあればどんなところもキンキラキンにする。ごてごてしているに違いない。走り回っていたら色んなものにぶつかって割ってしまいそうだ。
別に洋風が悪いという確証もないが、俺はこの屋敷にあまり居たくない。という訳で、早速だが俺は荷物を置いたら、牛鬼の所へ行こうと思う。
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作者名:たこ焼きんぐ | 作者ホームページ:http://id54.fm-p.jp/579/TAKOYAKINNGU/
作成日時:2017年9月14日 18時