第57話 続 ページ18
あ〜あ…リクオのメガネ割れちゃったらどうするんだよ…
それに旧鼠お前すげぇよ……
リクオに代紋の重さを解いているんだもの…
ま、旧鼠は畏れというより、恐れを集めているという感じか…
旧鼠やガゴゼのような悪行により得る恐れ…でもこれじゃあいけないらしい……
闇世界の主には…人々に畏敬の念を抱かせる真の畏れが必要だって言うからな……
そう考えると旧鼠は闇世界の主──そうだな…ここは旧鼠の言葉を 借りよう──妖怪のトップにはほぼ遠いのかもしれない……
万が一、妖怪のトップにたったとして…窮鼠はこれからやって来る四国妖怪に勝てるのか…否、勝てないだろう
そんな窮鼠には残念ながらリクオが強くなるための糧となってもらうしかないのだろう……俺は辛いぜそんなの。だって可愛いんだもの……ふとした瞬間に見せる仕草が可愛いもの……愛おしいもの………ん?いま回状って言ったか?
ふと"回状"と言うのが聞こえたので別世界に飛んでいた意識を現実世界へ引き戻すと、窮鼠とリクオの話はもう終わりかけていた。
『リクオっ回状を廻すな!』
「ぁあん?」
去りかけたリクオを慌ててリクヤが呼び止めれば窮鼠に下から腹を蹴り挙げられた。
『が…ッは.…!』
圧迫された胃がぐにゅりと凹む。
耐えきれなくなった胃液が逆流しこみ上げてくる。
口の中で留めて飲み込んで再び胃に戻そうとしたが、上手くいかなくて苦い胃液を吐き出した。
「リクヤッ!!もう…止めてよ!!僕が回状を廻せばみんなを助けてくれるんだよね!!」
リクオが回状を廻すのを阻止しようとしていたのに、どういうわけか結果的に回状を廻すことを手助けしてしまう。
『え、ちょリクオッッッッッッ!!!!!』
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作者名:たこ焼きんぐ | 作者ホームページ:http://id54.fm-p.jp/579/TAKOYAKINNGU/
作成日時:2017年9月14日 18時