第49話 ページ3
「なんだかものすごい妖気を感じるの…でも分からない…」
「え!?ど…どーいう意味だい!?」
ゆらの言葉を耳にした清継が声を弾ませる。
追いついたリクオが青い顔をしながら皆を引き止めようと声をかけるもゴゴゴと真実を知ろうとする清継に手を掴まれた。
そのまま探索は進み──風呂場、仏間と場所を移動する。
「ここからあやしい臭いがする!」
そう言ったゆらはバァンと戸を開ける。
「おぉ…すごい金ピカの仏像が…」
「うん?この仏像…う〜ん…?」
ふと、ゆらが小妖怪が沢山詰まった仏像の前で足を止める。
仏像に触ろうとするゆらを阻止するべくリクオはゆらの背中を押す。
去り際ペタリと貼っていったお札は、後できっと気付いた誰かが取ってくれると信じてリクオは皆を部屋から押し出した。
しばらくして台所から帰還したリクヤはそろそろ探索されているだろうと考え、仏間へと直行していた。
仏間に入れば、小妖怪が隠れていたであろう仏像に1枚の札がペタリと張り付いていたので、ぺりっと剥がしてポケットの中へ滑り込ませた。
すると先程まで息を詰めていた小妖怪がわらわらと出てきて、張り詰めていた糸が切れてしまったようにヒンヤリとしたフローリングの上でくつろぎ始めたので、リクヤはゆら率いる清継探検隊の捜索を再開した。
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作者名:たこ焼きんぐ | 作者ホームページ:http://id54.fm-p.jp/579/TAKOYAKINNGU/
作成日時:2017年9月14日 18時