第55話 ページ13
…なんだここ……牢屋か?
暗いしなんかよく分からないけれど…やっぱりここ旧鼠のアジトなのかなぁ…
くそっ…ネズミに噛まれたところ地味にヒリヒリして痛いし……痛みはないけれど打った頭が重たい…そんな気がする。
リクヤからかなり離れたところから小さく布の擦れたような音が聞こえたので、目を凝らしてみるとゆらとカナの姿が見えた。
どうやら先程の音は2人のうちのどちらかが少し動いた事により起こったものだろうと独りで考察し納得する。
リクヤが2人のもとへ行こうとしたが、手首をクンッと引っ張られ床に胸を強打した。
うん??…っ嘘だろ!?
手首になんか付いてんなーとは思ってたんだけれど、まさか…ね?
そう思い自身の手首と背後をみた。
見えたモノは手錠と壁へと伸びた鎖だった。
…おぉう、まじか……
用意周到なこって…
…まぁ、繋がれるのは別にいいとして、俺が動いたらこの鎖から音鳴るしな…この部屋静かだからジャラジャラってなんか五月蝿いよ…
正直あんまりうごきたくねーな…
そうしてリクヤはしばらくの間、暗すぎて何も見えやしない天井を見つめた。
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作者名:たこ焼きんぐ | 作者ホームページ:http://id54.fm-p.jp/579/TAKOYAKINNGU/
作成日時:2017年9月14日 18時