2.胡蝶家 ページ4
時が経ち__
私の二歳下の弟、
とても可愛く「ねぇね」と呼ぶあの子の面影が薄くなっていくのが少し寂しい。
紡「ねーちゃん。歩くの遅ぇーよー」
貴「なんで紡はそんなに元気なのよ」
私達はよく、二人で父がヒーローになる鬼殺隊の柱のお家にお邪魔したりしていた
トントン
「はーい」
貴「カナエ姉さん!お久しぶりです!」
紡「久しぶり!」
特によく行っていたのは花柱胡蝶カナエさんのお家だ
妹の胡蝶しのぶさんも面倒見よく、姉のいない私にとっては本当の姉のような存在だった
そして、栗花落カナヲ
あまり自分から言葉を発しないが、そんなカナヲも大好きだ
貴「あっカナヲ!」
ゆっくりと私の方を向くカナヲ
やっぱり無表情だ
いつもの事だが、カナヲは何も喋らない
私が今日会ったことや、楽しかったことなどを話す時間だ
貴「でね、すっごく美味しかったの!今度カナヲも行こっ!」
カナヲ「...」
あはは。
やっぱり何も言わない
貴「カナヲ」
貴「思ったことを口にしてもいいんだよ?私はカナヲの口から聞きたい」
カ「っ」
貴「徐々にでいいから、カナヲが思ったことを口にしてくれるのを待ってる。」
貴「大丈夫。カナヲには私がついてるからなーんにも怖くないよ」
少しでもカナヲが心から笑えるように_
紡「おい姉ちゃん!もう帰るぞー」
貴「あっちょっとっ!待って!!」
貴「またね!カナヲ!」
縁側から立ち上がり、紡の元へ向かおうとすると腕が引かれた
貴「おっ...」
カ「.....あ」
カ「.........またね」
すごく嬉しかった
次はもっと話せたらいいな
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作者名:歌姫 | 作成日時:2019年7月25日 0時